第4章 鳥人間②
何が何やら訳が分からないまま、本能的に男に言われた通り、手を差し出すと男に強く引っ張れ、肋骨を抱き抱えられる形で庭園の上空に舞い上がった。
すると、この異変を察知したようで、女と同じ服装をした5人の男たちが出入り口から飛び出してきた。そしてすぐさまシューティングゲームかSFアニメなどで眼にしそうな拳銃らしき物を構えて、一斉にレーザー光線を発砲してきた。レーザー光線が、せっかく生き返ったばかりの大事な体に穴を開け、命を奪おうと何度も身辺をかすめた。
心配したことが当たった。その一つが左の翼を捉えて丸い風穴を開けた。翼を撃たれた衝撃で、鳥男は飛行バランスを少し崩しかけたが、それを想定していたのか、巧みに翼を操ってレーザー光線をかわし、ビルの裏手に逃れた。
だが完全に逃げ切れてはいなかった。今度は、方々からスズメバチの大群のように人型をした飛行ロボットたちが現れて、次々と発砲してきた。ところが、そのロボットたちに異変が起きた。地面に次々と落下していった。
いったいどういうことだ? 周りには何も見当たらないが、誰かがロボットたちを撃ち落としてくれたのだろうか? 俺は、改めて眼下をぐるりと見渡した。眼に映るのは、遠ざかる構造物群と周りの森林だけだ。
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