【崇期様企画ヒトキワ荘8回大会参加用】

【愛すべき者達に次ぐ、とぅるーinゼリー】


 ––– 雨が好きだ。

それは、流した涙を隠してくれるから。


……なんて言うと思ったかい?

 某うどんの国に住んでいた時、雨が降らずダムが干上がってしまったんだ。

 初めて経験する計画断水! 飲み水どころかトイレも流せやしねぇ! これを人は絶望と呼ぶんだろうね?

 雨の大切さを知ったね、僕は!


 …だから、雨が好きだ。


 ––– キミが好きだ。

それは、全世界を敵に回してもキミを愛する程に。


 ……なんて言うと思ったかい?

キミはキミでも、黄身だからね?玉子の。

だって、卵かけご飯するとき、白身透明のくせにのブヨブヨしたところ気持ち悪く無い? 全身全霊でかき混ぜたって、奴は滅びないんだよ?

 全世界を敵に回しても、卵かけご飯は黄身だけで作るよ。 残った白身は目玉無し焼きにして美味しく頂くよ?


 …それ程に、黄身が好きだ。


 ––– 春の風が好き…だった。

小鳥の歌声を乗せて、柔らかにそよぐ風。

 その季節に、春の風は突然に君を連れ去ってしまったんだ。


 ……なんて言うと思ったかい?

風と共に襲来!花粉の野郎!! 許すまじ!

わかるかい?この苦痛! 目玉と鼻が脱着式なら余裕でポリデントするよ? 

 花粉!頼むから異世界にでも連れ去られてしまってくれ!


 …春の風が好きだった。昔はね。



 ––– 僕は愛す。

どれ程の不況や冷たい世の中でも、僕は……


 ……なんて言うと思ったかい?

もう、わかってるよね? 冬だろうが僕はアイスを食べる。パピコ美味しいよね。


 …だから、愛す。


 ––– 海が好きだ。

空を映す広大な蒼き鏡。太陽のカケラを海面に踊らせながら、波が奏でる優しき音色は僕の心を穏やかにする。


 ……なんて言うと思ったかい?

幼少期、海水浴の最中にトイレに行きたくなったんだ。その時、母なる海は『やっちゃえオッサン!』ごほん、当時はオッサンではなかった。 …と、囁いてくれた。

 事が終わった後のぬくもりと、あの穏やかな気持ちを僕は生涯忘れないだろう。(真似しないでね♪)


 …だから、海が好きだ。


 ––– 物語が好きだ。

つらいとき、悲しいとき、楽しい時やどんな時だって僕に寄り添ってくれる。

 物語には人を勇気づける力がある。

そして、物語を紡ぐのも、また人である。


 ……なんて言うと思ったかい?

今回ばかりは、その通りだ。

更に近年、小説投稿サイトでは様々な作者が、色んな人達を励まし、元気付けている。


 素晴らしい作品を無償で創作している作者達に感謝を、尊敬を。

 僕が辛い時、笑わせてくれて有難う。


 …だから、僕は『物語』が好きだ。

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