【霧式様 自主企画参加用】

    【透明な爆弾】


 ––– ある日、空から落ちてきた透明な爆弾によって、我々は静かに終焉をむかえた。


 それは唐突に、なんの前触れもなく。


 その日………

例に漏れず天を仰ぐ我々の視線の先には

全てを覆い尽くす程に巨大な『顔』があったのだ。


 『ゔぁああぁ?!マんまぁアアア!!』


 その顔は、大地を揺るがす雄叫びと共に、

その口からは夥しい透明の爆弾を投下した。


 そう、我々『糖類砂糖』は…

この透明な爆弾によって

    …ゆっくりと溶け……滅亡した…



『あらあら、たけちゃん。よだれが出てまちゅよぉ〜 あっ、おててがベトベトでちゅねぇ〜 お砂糖がこぼれてたんでちゅね〜』


『あなた!変な喋り方をしてないで、早く、武彦の手を拭いてあげて頂戴!』


         完

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