最終学期 手紙

速見へ

君と離れてからどれ程の時が経って、どれ程笑えてどれ程涙を流したか分からないほど時間がたったような気がする。


俺は速水の嘘を愛したんじゃない。

速水自身が本当に大好きやった。

速水が居なくなってから、自分がこの世界で何をしているのか全然分からなくなった。

誰よりも好きやったから、愛していたから君の言うことはすべて信じた。


速水に言い残したことだって、まだ行ってみたい場所だって、いっぱいいっぱいあるのに居なくならないでほしかった。


誰よりも味方で居てくれた。

俺の絶対的な自信であってくれた。

何よりも俺を嘘だとしても愛してくれていた。

その他の全てのことにありがとう。


ずっと隣に居てくれた分喧嘩もした。

いっぱい泣かしてしまったね。

こんな俺でごめん。


誰よりも輝いてた笑顔。

がんばり屋なとこ。

恥ずかしがりながら話してくれる声。

速水の全てを今でも愛してる。

今あの時に戻れるなら全て素直に言ってほしかった…。


だって、二人で笑いあったあの時だって喧嘩した後の一人のあの夜だってずっとずっとこの世界で一番君を愛して守りたかったから!


こんなこと言ったってもう届かないのは分かってる。

だから、この手紙も君には渡さない。

その代わりこの世界で誰よりも速水の幸せを願ってるから。


また何処かで逢えたらいいね。

さようなら。

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あの時もあの夜も 宗介 @kpqp

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