婚約と契約への応援コメント
初めまして、そらりです。
オプチャにも書いたとおり、構成と展開は悪くないと思います。設定も私から見ると斬新で良いと思いました。しかしながら導入に難ありのため世界観へ入り損なうのがもったいない。
「学問より剣術に重きを置く。なぜならこの国には魔術があるから」
これは正直意味が分かりませんでした。刀剣魔術というものがある前提や予備知識がないと、これには首を傾げざるを得ません。
「この国には刀剣魔術という、刀剣に付与することでのみ扱える魔術というものが存在する。ゆえにこの国では学問よりも剣術に重きを置く」
こうすると先ず刀剣魔術という独自の魔術体系があり、それゆえに剣術が重視されているのだということが読み手に伝わりやすくなります。
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複数人で話すシーンは、やはりセリフごとに改行したほうが読みやすくなると思います。
「俺は出世して―な、政治に口利きできる程度にはなりてえ」
「バカじゃない? お金よお金! それさえあれば願いの大体は叶うし!」
地の文に混じえて「このように」セリフを入れることはあるんですが、セリフをつらつらと書いてしまうと、どこからが誰のセリフなのかが非常に分かりづらくなります。
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術師の級制度について。設定が甘く見えると指摘した理由の一つです。人、地、天の区別は良いとして、「ちなみに、天級術師が1人いるとすると、地級術師は15人、人級術師は30人だ。」この説明が曖昧でざっくりすぎます。
天級は術師の頂点で一人だけとすれば凄さが伝わりますし、最大10人とすれば熾烈な席取り争いや心理戦などワクワクする展開にもできます。その予定が無いにしても、設定は作り込んでおくとリアリティが出ますし、スムーズで破綻も起きにくいです。あえて詳しく触れてないとしたら、すみません。
そこへきて「いるとすると〜」と仮定の話をされると、実際何人なの? 人数比率は固定なの? 天級は何人までいるの? など様々な疑問がポンポンと出てきます。
それと、なぜ刀剣魔術は知られていて級制度は知られていないのか? 教師は「〜分かんないだろうね」と言うし、他の生徒は全員ポカーンとしてる。導入に説明も無かったので謎です。
主人公だけが分かっていることについては、最強術師の息子だから知っているのだろうと推測はできますが、教師が説明しないで地の文で主人公が補足する意図が見えません。
刀剣魔術というのは周知なのに級制度は知られていない。そこに主人公による補足説明があるととても良いです。
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人物についてですが、オプチャでも触れたように弱いです。戦闘力の強さではなく、いわゆるキャラが立ってないということ。
それでも、トクリュイエはそれなりにキャラが立ってて良いと思います。しかし主人公含め他がぼんやりとしていて、どうにもキャクター、人物像が浮かびません。
事細かく容姿を書こうというわけでなく、どういう人物なのかを作り込むと自然にキャクターが浮かび上がってくるので、作り込んでみてください。
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最後に。オプチャでも指摘があったと思いますが、校長室でのやり取りが途中で終わってしまうのは「え?」となります。回想への導入の流れでもないのに途中で切れていきなり回想というのはちょっと無理があるように思えます。
文字数が少ないという事情もあるかも知れませんが、
「私はね、般代葉那。そして、『王都の悲劇』の張本人、トクリュイエよ」
このセリフで終わらせれば強い引きになりますし、次が楽しみになります。あるいは婚約の話に繋がる回想への良い導入にもなると思います。まあ、回想については作者の狙いがあると思うので参考までに。
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長々と失礼しました。
冒頭にも書いた通り、設定は良いと思いますし、文章は基本がしっかりしていて読みづらさは感じませんでした。
これからもがんばってください。
作者からの返信
アドバイスありがとうございます!
一つずつお答え(?)させていただきますね
まず、一番最初の書き出しは、読者に二回「なんで?」って言うのを挟んで、そこからその謎を解消させた方が面白いかなーと思ってやってみました。ここは原作から変えてみたものなので個人的にはこのままにしたいです。
二つ目の切り返しは確かになんでやったんだ……? こちらは修正しました(;^ω^)
三つめは説明がなされてなかったですね、、、現実でもよくある、仕事にだけ興味あるけどその内実を知らないみたいな理由だったんです(;´・ω・) こちらも修正しました。
四つ目の回想は字数の関係で付け加えたんですがやはり蛇足でしたので上げなおしました。
五つ目に関しては僕の文力不足です、精進します、、、(・ω・)
以上がご報告です! ありがとうございました!
編集済
古い記憶への応援コメント
はじめまして、読み合い企画から参りました。
以下、正直な感想になります。本当に正直に書きますので諸々ご容赦ください。
作品ページのあらすじと、第一話でのトクリュイエのキャラが今後に期待を持たせてくれます。彼女の異質さが主人公とどう絡むのか、これだけで魅力的なポイントと言えます。
誤字脱字がありますのでご報告までに。
トクリュイエに6歳児らしからぬ語彙があるのも伏線として捉えておきます。
気になったのはナタージャとその部下たちです。
まずナタージャは最初、女かと思いました。凜という表現があったからです。その後も容姿を表す文もなく、息子と嫁というフレーズで父親とわかりました。トクリュイエに心を開いたように『願い事』を話す部分は、彼の人間性を示す上でもストーリー的にも重要なポイントだと思うので、もうちょっと印象に残るよう色付けしてもいいかな、と。
部下の魔術師たちは、生命を奪われかけたような『怪物』あるいは同僚の『仇』を前にした態度ではない気がします。トクリュイエが真に恐るべき存在であるならもっとピリピリしていると思うのですが……。
不躾な長文失礼いたしました。掴みはバッチリだと思います。応援してます。
【追記】
読み返してみると何だか好き勝手書いてしまっているようで、本当に申し訳ありません。
色付けの件ですが、ナタージャとトクリュイエの人間性を露出させるのにちょうどいいタイミングだと思います、あの『願い事』のシーンは。奪った側と奪われた側、守る側ともう失った側という絶好の対比が生まれる場所なので。
最強の魔術師であるナタージャの願いは家族の平穏。つまり俗物的だったり破滅的とは真逆の軍人的人格者なんだなと受けとめました。しかし後続して『願いの深さ』とあるので、単に家族と国を守りたいという台詞だけでは足りない気がします。
一方トクリュイエは異様な精神構造を持っていそうな、死刑に処されるほどの凶悪さを持つ存在。ですが、もし読者にある種の希望を持たせるなら、ほんのわずかな『隙間』を挟むと都合がいいかもしれません。
「お前たちなぁ……」
呆れ顔をしつつ、ナタージャは引きしまった頬を裂く古傷に触れた。
「……刀剣魔術師である私は、今まで多くの命を奪ってきた。息子と嫁が安心して暮らせるこの国を守るためだ。そして剣と魂を血で汚すのは、俺の役目であり俺だけの仕事でいい。これからも、そうあり続けたい。これが願いだ」
その願いの深さに、後ろの団員も、トクリュイエも黙る。気恥ずかしくなったのか、彼が目を放したその時。
「…………はっ」
トクリュイエは空笑いをして、
「あっはははははははははははは!!」
やがて狂ったように笑いはじめた。
ナタージャに『過去』と『覚悟』を背負わせるとこんな感じになるでしょうか。
手痛い過去であろう古傷からビジュアルが生まれ、台詞にナタージャの覚悟と自信を含ませてみました。さらに『国家転覆計画』とあるので、きっと主人公は父親の因果から国に反逆するという前提で、汚れ仕事っぽくしています。
一方トクリュイエには空笑いという『隙間』を与えました。この隙間で彼女が何を感じたのかは、ここでは描きません。10年後にでも彼女自身に語らせればいいからです。今は適当に読めるし、伏線としても利用できます。
拙い例文で本当にすいません。これが限界です。
作者からの返信
ありがとうございます!
トクリュイエの語彙の豊富さは完全に伏線(すぐ回収するもの)なのでその方向で大丈夫です
部下の魔術師たちがあんな態度なのは確かに盲点でした。ありがとうございます!
ナタージャの色付けの方法がわからないので例文を示していただけると助かります(創作者としての威厳0の発言)
重ね重ね、ありがとうございました!
【追記】
ナタージャの方は汚い仕事や、血で血を洗う様な事をしてきていません。その代わり、と言っては何ですが、後ろにいた団員たちはまあまあ汚いです。(動揺してたのはそのため)
なので、家族を思いやれてないから、という理由でしてみました。
空笑いの描写に関しては、書かない方がいいと思いました。というのも、彼女の体質上、何かを考える時間が必要ないからです。
あと、ナタージャの息子(表主人公)ですが、彼は計画のことを次の章で初めて知るので、計画に本格的に加担してるのはナタージャとなってました(;^ω^)
創作者としてまだ日が浅いですが、アドバイスありがとうございます!
今日また更新する予定なのでアドバイスをいただけると助かります!
古い記憶への応援コメント
企画よりお邪魔しました。開幕から幼女が死んでる!?→あれ、この幼女なんか邪悪だな…?→うわ、幼女が死んだ!の流れで一気に引き込まれてしまいました。
トクリュイエ…嘘だよな…?という気持ちで読み進めさせていただきます。