104 「ヒコーキ」が「興行」だという感覚。④

 それで、またまた間があいてしまい、進まないなあと思っているうちに九月です。

 実は半年前三月十六日(遅刻しました!)の限定近況ノートが本稿でも取り上げたカバヤ文庫のネタだったので、今月通常公開とするのにあわせてこちらでも公開するんですよ(限定近況ノート、公開半年後に鍵を外しているのです)。ますます足穂の話が遠ざかってしまう(笑)すみません。


 なのでせめて表題の『「ヒコーキ」が「興行」だという感覚。』について触れておこうかな。

 私の他の作品をお楽しみいただいているみなさんはご承知かもしれませんが、わたくし昭和初期あたりから戦後あたりまでの大衆小説とか大衆文化とかのネタをよくかますじゃないですか。←かます。


 そうしているうちにですね。気になってきたのが。

 そもそも現在飛行機を明治期みたいな意味で『興行』として観る感覚があんまりないぞ? ブルーインパルスとも違うだろう。

 子供時代の足穂は当時そういう空気の中で見ていたんだろうなあ。

 じゃあ、あんまり美学的なとこばかり着目していいのか? 足穂の飛行機解説ってそんなのばっかりだけど、それだけでいいのか?


 あと、奇術方面をいろいろ見ていると、映画興行の初期は「映像トリックを見せるための映画」というのが存在していたということがわかってきまして。


 足穂の『一千一秒物語』のトリッキーな映像的な挿話の元ネタ、無声映画のヒーローだけじゃないんじゃないか?


 そんな疑問だらけなのに、作品を読みこむ時間がなく。


 というわけで、またお時間いただきます。


 次回更新はさきのお知らせ通り九月十五日のカバヤ文庫ネタとなりますので、そちらもお楽しみに!

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