47 これ、時間がなかったのかなあ……②
前回、本題として取り上げたかったのはこちらです。
●
昭和二年の六月十日から十二月三十一日に朝日新聞で連載されました。(講談社大衆文学館版『砂絵呪縛』「人と作品」参照)
その夜、唐突に切り殺された男は、直前に遺体を掘り起こしていたらしい。
そんなところから、あれよあれよと毎日ジェットコースターのようなめくるめく展開、これが新聞連載、映画化もされ土師の出世作となります。
新聞連載なので、毎日毎日2000字くらいの分量に、それぞれ読者の興味をひくタイトルがついているのですが、そのタイトルがなんだか時々「急いでつけたのかな?」と思われるのです。だって、毎日ですもんねえ。
ちょっと見繕って並べてみます。
・平打の金簪
・両手が臭い
・極意剣半月
・細目な火縄
・米吉の遣り口
・面白い浮世
・金かんざしを護る
・魅いられたか
・ケロケロ笑う
・娘をやろう
・火がチロチロ
最初の七つは連載第一回から順番通りです。
何となく「なに?」と、興味をひかれることはひかれるのですが、何なの連載第二回目にして〈両手が臭い〉って。キャッチコピーのセンスの問題なのか忙しかったのか、微妙なかんじがします。最初に読んだとき、詰める時間がなかったのかなあ、と、真剣に考えました。
でも、こうして改めて並べてみると、これはこれでいいような気がしてきました(笑)毎朝読者の目をちょっと引っ張るのには十分ではないでしょうか!
新聞連載なので毎日めくるめく展開の更新、2000字前後、読者の目を引くキャッチコピー、ん? これ、ネット小説でも受けたりして!
時代小説はカクヨムで受けないなあと悩まれている方、ぜひ土師清二をご参照ください!
グダグダになりましたが、終わります。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます