32 明治生まれの女学生が読んでたラノベ

◆追記:「明治の女学生」と当初書いていましたが、考えてみれば正確には「明治生まれの」が、正確かなあと思いますので、訂正します。(追記おわり)


 これ、どこかで書いた気がするので、過去記事とかぶってたらすみません。


 博文館の「少女世界」 (明治39年9月-昭和6年10月)という明治時代からの少女向け雑誌がありまして、読み物、学習記事などが載っています。


 そこで連載されていた押川春浪『女侠姫』。冒険小説です。


『春浪快著集』第4巻 (大倉書店 大正7)に再録されて、デジタルコレクションで読めます。


https://dl.ndl.go.jp/pid/954296/1/299


 射撃の名手、浪子姫が活躍します。

 リミニー姫との関係は、百合っぽいのかな?

 男装しているところを知り合いの男子に見つかり、恥ずかしそうにして、時々乙女なのがギャップ萌えを誘います。

 クライマックスシーンでは、「承知しました。」と、みごと虎を撃ち、かっこいいです。


 長い間、特に疑問も抱かず、明治生まれの女の子も冒険小説読んでたんだなあ、と思っていましたが、ふと気づきました。

 

 押川春「浪」。

「浪」子姫。


 まさか、これは作者の女体化なのか?


 恐ろしいことに気づいてしまいました。


●射撃の名手である男装の美少女が馬を駆って大活躍

●百合要素

●ギャップ萌え

●その上その美少女は作者の女体化


 時代を先取りしすぎて訳がわかりませんが、明治生まれの女学生もラノベ読んでましたということで、終わります。


 ちなみにこちらが掲載されている「少女世界」が手元に一冊あったのですが、重なる震災の片付けがその度雑で、見当たりません。そのうち出てきたらご紹介します。←地震のせいにする。

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