33 キャバレーに行ってみたい。①

 おばちゃんがひとりでやってる居酒屋や、靴を脱いで上がるスナックとかは行ったことあるんですけど、キャバレーは行ったことないなあ。


 福富太郎さんは、キャバレー「ハリウッド」のオーナーで、文筆家で、絵画コレクターです。

 十六歳の時から飲食店の仕事に入り、さまざまな仕事を経て二十六歳で独立、やがて〈キャバレー太郎〉と呼ばれるキャバレー王となります。

「芸術新潮」2021年5月号の福富太郎特集を見ると、キャバレーハリウッド、生バンド演奏もあってとても楽しそう。


 拙作『風琴ねずみと夜の電車』は、ダンスホールやカフェーが登場するので、飲食店のことが知りたくなり、その時に福富太郎『昭和キャバレー秘史』を読みました。

 キャバレー王・福富太郎は、テレビ、ラジオ、映画にも出演し、優しい顔と特徴あるダミ声で、親しみやすいおじさん、という雰囲気ですが、文筆家・福富太郎は、やわらかな語り口の中に美に対する鋭い洞察と、事実や逸話に対して徹底的に裏付けを取る慎重さとがあり、読むといつも姿勢を正してしまいます。とても勉強になります。

 とか言ってたら、なかなか本題に入れなくなりましたので、次回あらためて『昭和キャバレー秘史』を取り上げていきたいと思います。よろしくお願いいたします。

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