第13話 このあとめちゃくちゃ……
「っ!!!さっさぁはやく揉みましょうか!!」
何かを勘付いた俺の顔を見て、早く揉むのを再開しようとする水葉さんを俺はじーっくり見つめ返して、
「もしかして…………」
そう、俺はつぶやいた。
「…………はい。」
覚悟を決めたように水春さんが頷く。
「水春さんって、ミズハChannelのミズハたんですか!!?」
俺のその興奮隠しきれぬ声が狭い個室に響いた。
「…………はいそうです……うぅ………。」
数秒…………もしくは数分の沈黙の後、水春さんは潔く容疑を認めた。
まぁ、別になんの罪に問われているわけでもないのだけれど。
「マジっすか!!? お世話になってます!!」
俺は驚きと興奮と驚きと興奮の四つが入り乱れる感情の中、とりあえず握手を求めた。
「あうぅ……ありがとうございます。………恥ずかしい…。」
下を向いて恥ずかしながらも、彼女は握手に応じてくれる。
やば、急のファンの握手にも対応とか神じゃん。
やっぱ女神じゃん(確信)
「いやぁ! マジっすか!!? やっぱあんな声してるから実物も可愛いんですね!! あとデカい!!」
俺は人生初めての生で活動者に会うという経験で興奮してしまって、自分でも意味のわからないような早口でまくし立ててしまう。
……こういうところ本当に良くないよね…。
「…………な、内緒にしてくださいね?」
右手の人差し指を口元に持っていき、シーっとジェスチャーをしながら水葉さんが言う。
だぁかぁらぁ!!!!
仕草がいちいちかわいいんじゃこりやぁ!!!!
惚れてまうやろぉ!!!!
「それはどうかなー?」
俺はなんかよく状況も理解してないし、何が起こってるかは分からないけど、本能的にここで引くのはだめだというのを察知し、そう意地悪い声で言った。
グフフフフフ……………ヤバこの男まじキモい。
なんて名前だろ? 後で自撮り取ってツイ○ターに拡散してやろ。
うるうると瞳に涙を浮かばせた水葉さんが、
「っ!!!! なっ何でもしますから!! お願いしますっ!!」
そう勢いよく頭を下げた。
うわぁお。数分前に俺がこんなことやった気がする。
こういうのって確かデジャヴっていうんだよね?
俺人生で初めてだよ。
「今、何でもするって言いました?」
俺はここまで来て引けるかとまるで某ネット掲示板の住民が如く、彼女な言葉の揚げ足を取って詰め寄る。
ヤベェ!!
何かわからんがめっちゃ楽しい!!!
「あぁ!! そっそれは言葉の綾で……」
あわわわと目をグルグルさせて水葉さんが俺の腰に手をついた。
「グフフフフフ…」
その勢いで腰のツボが押されるわ、テンションは昂るわで、世界キモい声選手権を連覇するであろう異次元のキモ声を上げながら顔面をニヤけさせた。
うわぁ何これ。
気持ち悪いってわかってるのにやめられねぇ。
お母さん。こういうのを麻薬っていうのかな?
あなたの息子、今犯罪に手を染めようとしているかもしれません…。
捕まったらすみません。
差し入れ入らないので、
籍を外すのだけはやめてください。
「ひっひぃっ!!!」
俺はニタニタとした顔をしながら怖がるようにぺたんとベッドに座り込んだ水葉さんを見つめる。
このあと、めちゃくちゃマッサージした。
ーFinー
マッサージに行ってみたんだけど、店員のお姉さんがめっちゃくちゃエロい…!! 俺氏の友氏は蘇我氏のたかしのお菓子好き @Ch-n
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます