業火を落ち延びた姉弟に絡みつく、逃れられない宿命。悩み、目をそらし、苦しみ、それでも繋がりを求めずにはいられない。
カミとヒトが織り成す愛憎のワルツ。踊る者、見ている者。渦中の舞台の真ん中で、もがき続ける主人公は一体何を掴むのか。
魔獣が現れるようになった日本。災厄に蹂躙されあわや滅びゆくのみであったかの国で、降り立った化身と少女が盟約を結び、「魔法少女」となって脅威を食い止め、薄氷の上の平穏を取り戻した時代。
まずこの「魔法少女システム」がえぐい。強過ぎず、弱過ぎず、絶妙なバランスの元、神が自分の"玩具"を死の舞台で見せびらかす。
そんな国で、ひょんなことから男の身で魔法少女になってしまった主人公が、舞台の裏側を知ったり、カミ達に遊ばれたり、真実に向き合ったりするお話。