チョコの運命は・・・?

 ヤバい!急がないと!チョコが死んじゃう・・・。

これは、ピンチだ!お母さん!お父さん!早く!

心の中でずっとこれだけを思っていた。

 

 そして、急いで、みんなで車に乗り込み、最短ルートで、

いける一番速いスピードで、保護施設へ向かった。

智花、結城さん、愛実さんに急いで、電話した。ちなみに、

結城さんと愛実さんは、知り合いで、中学生からの友人だったという。

みんなすでに、施設についていて、ついていないのは、チョコ救出作戦を計画した

本人の私だけ。これはまずい!出来るだけ、早く着くように、そして、

車の中で、早く施設につくように、そしてチョコを救えるようにと、神頼み

ばかりだった。神様を深く信じているわけではないが、こんな状況では、

すがるしかない。お願い・・・チョコ、無事でいて・・・。

 ついた・・・!約1時間車に乗っただけなのに、1日車に乗ったような

感覚だった。智花たちは、どこにいるんだろう?それよりも、チョコを

探した。ひたすら探した。そこに、結城さんがいた。

「結城さん、チョコはまだ生きてる?!ねえ!ねえってば!」

「落ち着いて、多分生きてるから!ギリギリセーフだと思うよ!」

「多分?思う?中途半端なこと言わないで!はっきりさせてよ!」

ひたすら、罪のない結城さんに問いかけた。そして、猛ダッシュで、

チョコがいる元へ向かった。両親は、車で待機している。

もちろん、たくさんの犬や猫がいる中で、走ってはいけない。でも、今は

そんなルールを守ってる暇は当然ない。むしろ、破って当然だ。

 「チョコ!」

やっと着いた・・・。チョコ?生きてる?智花と愛実さんもいた。

「璃子~遅すぎ!も~バカなんだから~!」

「そんな場合じゃないでしょ!!」

智花の言葉を振りかざして、チョコへ向かいたい。その瞬間、

こんな声が聞こえた。

「今から、このカワイイチョコレート色の子犬を処分するんだ。かわいそうだけど、

仕方ない。新しい飼い主が見つからなかったんだもの・・・。」

ピンチだ・・・!私は、普段遅い体を、エネルギーをすべて使って、チョコの

もとへ駆けた。チョコ、無事でいて!お願いだよ・・・!

さて、たどり着いた私が見た光景は・・・。


 「おい?!誰だ?!」

処分する係の人が怒鳴った。

「あの、私、この子を引き取りに来ました!チョコは無事ですか?!」

お願い・・・。ドキドキしながらいた。これまでにないほど震えた。

「それは・・・でも・・・」

でも何?いったい何なの?!教えてよ!その時、一つの音が耳に入ってきた。

「クゥ~ンクゥ~ン」

チョコ!チョコも、私の気持ちが伝わったのか、走って飛び込んだ。

初対面じゃないみたい。智花も私とチョコに抱き着いた。

「本来なら、もう無理な状況だけど、君らの気持ちはよくわかったよ。この子を

あげる!そんな子が、もっと増えたらいいなぁ。」

係の人がOK出してくれた!ついに・・・ついに・・・

「ヤッタ~!!!!救出作戦成功だ~!!」

やったね~!!愛実さんに呼ばれてきた、両親が見守る中で、私と、

智花、結城さんも愛実さんも、そして、チョコも嬉しそうに抱き着いた。

そして、両親が、引き取り手続きをした。そして、引き取り成功だ!!

バンザ~イ!!必死になれば、心は伝わるものだとわかったよ。

 

 そして、家で飼い始めた。初めのうちは、慣れなくて、トラブルも

たくさんあったけど、今ではすっかり慣れて、家族の一員として、

元気いっぱいだ。みんな、ありがとう!チョコ、これからもよろしくね!!

ずっと一緒だよ!!

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崖っぷちのチョコと DITinoue(上楽竜文) @ditinoue555

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