第4話「陽キャへの概念」
「お風呂貸してくれてありがとうな…後、服もありがとう」
友人は、はにかんで笑った後テレビの方に視線を向けた。
そして、「懐かしい…」と呟いて俺の隣に座った。
「あ、お前がお風呂入ってる間にアニメ見てたんだよね…」
俺はもごもごとそう口にする。
そんな俺の態度からして、何かを察したのか友人がまた口を開いた。
「もしかして、陽キャはアニメを見ないって思ってるのか?」
「そういうイメージ…」
と俺が素直にそう言うと友人は豪快に笑った。
「好きな物は我慢しなくてもいい。俺も最初はそんなイメージだったけど垢抜けして陽キャと出会ってから全然変わらないなって思ったんだ。陽キャの人でもアニメ好きは居るし、好きな物をバカにするやつは本当の陽キャじゃないよ」
友人は真剣な顔つきをしてそう話した。
それから、「って陽キャになったら意外と陽キャなんて自分で思ったりしないけどな」と付け足して微笑む。
そうだったのか…俺、てっきり垢抜けしたら陽キャになれるんだと思ってた。俺には何が足りなくて陽キャになれないのか、未だに分かっていなかった。だけど、こいつのお陰で少しだけ陽キャの事が分かった気がした。
それでも俺は垢抜けを辞めようとは思わない。意を固めたのだから最後まで成し遂げるつもりでいた。
勿論、着いてきてくれるよな。相棒?
俺はそこはかとなく友人を見つめた。
肝心の友人は…はてなマークを浮かべている。。
ーENDー
顔面偏差値Lv50の一般男子が超陽キャの美男子になるまで 梨。 @Yuzunasi
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。顔面偏差値Lv50の一般男子が超陽キャの美男子になるまでの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます