第8話 神界で②
「創生神様も粋な事をしてくださったね。
わかった。じゃあ君を俺の部下だと思って、接することにするよ」
光球はほっとしたような柔らかな光を発しながら、お礼を述べてきた。
『ありがとうございます。誠心誠意お仕え致しますので宜しくお願い致します。』
「あぁ」
『それでは、一度この世界の管理神とお会いして頂いてから
下界に降り立つこととしましょう。ザーナル!!ザーナル!!!』
〔うるさいのぅ~。そう叫ばんくても聞こえとるわい。〕
光球がこの世界の名前を叫んだと思ったら、煙の様なものが発生し
そこからじーさんが現れた。
胸元くらいまで伸びた白髪に、首が完全に隠れるほどに蓄えた髭。
見ただけで上物だと分かる白い服装をしたじーさんだった。
『ザーナル!主様の前です!不敬ではありませんか!』
〔確かにの。。。わしはこの世界ザーナルの管理神ザーナルと申します。
仁様。不敬な態度申し訳御座いません。平にご容赦下さいませ。〕
いきなり現れた、この世界と同じ名を持つじーさんに、土下座しながら謝られている光景に仁は戸惑い唖然としていた。
それに気づいた光球は、仁に語る。
『各世界の管理神は世界の名と同じ名を与えられ、その世界では最高神として
自身で想像した神たちと世界管理を致します。
そして主様は創生神界での扱いは中級神。各世界の管理神は、私共と同じ下級神に
相当します。なのでザーナル最高神と言えど、主様より下位の存在になりますので
不敬な態度は自身の存在を危うくしてしますのです。
「なるほどね~。まぁでも気にしなくていいよ。
あまりその辺の事には疎いし、俺がこの世界での自由を邪魔しなければ問題ないよ。」
〔寛大な対応に心から感謝を。創生神様からも通達が来ておりますのでご安心くださされ。早速では御座いますが、仁様は他の世界からの転生体だとお聞きしております。この世界に降りる際に今の名は無くなってしまいますので、新たな名を付けなければなりません。どういったお名前になさいますかな?〕
じーさん改め、ザーナル神は土下座から片膝を突いた態勢に変え質問してきた
「そうなんだ。ん~。。。なら、ジーリアス。そう!ジーリアス・ヴァン・アルビオン!ってのはどうだ?」
『素晴らしいかと!!因みにどーしてその名になったかお聞きしても?』
光球が無い手を広げ、褒め称えているかのような声色で言ってきた。
仁は気恥ずかしい感覚になりながら、光球にお質問に答えた。
「名のジーリアスは俺がよくゲームとかで使ってた名前なんだ。家名のアルビオンは好きな小説に出てくる主人公の家名を貰った。そして間に入るヴァンはヴァンパイアのヴァン。ヴァンパイアだっていう証明となんか貴族みたいでカッコイイかなっと思って付けてみた。」
〔わしも素晴らしい名前かと存じます。しかしどの世界でも名前というのはその世界に、存在を固定するのに重要な役割となるもです。ですので1度付いた名前を変えるというのは難しいのです。そのお名前で大丈夫ですかな?〕
「大丈夫だ。おれはこの名前が気に入ってる。」
〔畏まりました。それではわしが命名の儀行い、あなた様の魂と器の固定並びにこの世界への固定を執り行います。〕
「あぁ、頼む。俺はどうしたいい?」
〔そのまま気を楽にして目を瞑り、ジッとして頂ければ。〕
「了解。」
〔我、最高神ザーナルの名に於いて、かの者の名を認め祝福せん。
≪ネマードゥ≫〕
ザーナル神が何やら呪文みたいなのを唱えると、俺の足元に魔法陣が浮かび上がり
光に包まれた。
光が消え、ザーナル神に目を向けると
〔本来ならば上位の者が下位の者に行う儀式です。ステータスに上昇変化が付き物なのですが、今回は下位から上位ですので変わらないかと。1度確認されてはいかがですかな?〕
ザーナル神に促され、俺はステータスを確認することにした。
名前:ジーリアス・ヴァン・アルビオン(New) Lv2
年齢:16歳(不老)
種族:ヴァンパイア(真祖)・【亜神(創生中級)】
身体構成
体力:20000 魔力:30000 膂力: 2000 俊敏: 1500 知力:4000
【神力:25000】
スキル
剣術(2) 格闘術(7) 瞬動(4) 索敵(3) 家事(3)
EXスキル
全属性耐性 状態異常無効 身体回復(極) 魔力回復(極) 偽装
魔法
基本属性(火・水・風・土・光・闇) 上位属性(氷・雷) 特殊属性(時空間・回復)
生活魔法 【神代魔法】
種族スキル
吸血(10) 眷属化(*) 変化(10) 魅了(10) 飛行(10)
ユニークスキル
【時空庫】 神魔眼(鑑定・遠視・透視・洗脳・幻覚・制約・【死】)
夜王の威圧 吸収(New)
称号
転生者 真の夜王 加護持ち【創生神】
〈名前が変わったのとスキルが1つ増えたな。〉
仁改めジーリアスはステータスを確認して少し満足した様子で頷いた。
『いかがでしたか?』
「そろそろ、下界に降りたいのだが・・かまわないか?ステータスについては降りた後、再確認するよ。」
〔左様ですか。ではもう1度ジッとしていてください。下級神と共にお送り致します。もしまた困り事でもありましたらいつでも。神殿に行けば交神出来ますゆえ。〕
「あぁ、頼んだよ。ザーナル神、世話になったな。」
〔新たなる生に。ジーリアス様に幸あらんことを。≪アドベントゲート≫〕
再び足元に魔法陣が出現し光に包まれた。光が消えた時にはジーリアス達の姿はそこにはなかった。
〔行かれたか。それにしてもジーリアス様が発する神威は中級神以上のものだった。。。正直お傍にいるだけで気を失いそうだったわい。〕
冷や汗を流しながら震える足で、自身の居間まで向かい消えていった最高神であった。
隠れオタは真祖になって異世界へ! @jun0919
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