双子のアンドロイド・イルとウィルは、今夜も鉱石ラジオを片手に、砂に埋もれた街を歩く。二人に与えられた命令は、人のいなくなった街で、生存者を探すことだった。SF設定を下地に、どこかメルヘンチックな雰囲気の漂う一編。そんな世界で、鉱石ラジオから流れる番組が、唯一残された「現実」のように感じられます。イルとウィルの会話の、ユーモラスだ可愛らしかったです。双子ですが、性格が違うのも魅力的でした。