『マンション』

今日も何時ものようにバイトから帰り、エレベーターに乗ると、後から男の人が乗ってきた



「すみません!5階お願いします!」



「はいっ



…あ、同じ階ですね」


見ると急いでいたのか、乱れたスーツの襟にセットされていたであろう髪型がくずれている


だが、彼の端正な顔立ちからその様は扇情的だった





呼吸が荒く、少し汗ばんでいる首元


相手が気づいていないのをいいことに横目で見る



別にただの赤の他人だ、何を考えているんだ俺は



…………



「……あっ…あの…」



「…はい?」


「髪、乱れちゃってますよ」

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【BL】短編集1  Krieger @bokunosekai

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