リレー小説という形をとって、文通で繋がる男女を描く、切なくて優しい恋のお話です。
こちらの羽間慧さんの作品では、夏帆という女の子の視点で物語は進んでいきます。
引っ込み思案で、どこかクラスで浮きがちな彼女。しかし、誰も気にも留めないようなことに気づける優しい女の子でもあります。
そんな夏帆の物語は、まるで夏の空模様の様に、激しく、力強く鮮やかに転換していきます。
健気な少女が、色んな夏を乗り越えて成長していく様子をどうか見届けてあげてください。
必ず後悔はさせません。あなたの心にきっと何かを残していく、そんな作品です。是非。
余談ですが、夏帆視点は舞台が山口県となっているので、時折登場する山口弁が可愛らしくてそちらもお楽しみいただけます!
転勤族の親を持ち、転校を繰り返していた少年海斗と、引っ込み思案でクラスから浮いていた少女夏帆。
小学五年生のとき出会った二人は、離ればなれになってもずっと文通をつづけていたのだけど――
こちらは、まじめとアホと変態の振り幅がすごい薮坂さん(ほめてます)が海斗視点を、瑞々しく透明感のある文章を書かれる羽間さんが夏帆視点をそれぞれ執筆されている、リレーという名の共作純愛小説です。
出会いと別れ。変わっていくもの。変わらないもの。初恋と友情と、切なくあざやかな夏の情景。手紙を通して描かれる、心が洗われるような青春ラブストーリーをぜひ体験してみてください。
小学校の時のこと。転勤族の親を持つ海斗は、山口県で小学校生活を送っていた。その時に出会ったのが、引っ込み思案の夏帆だった。
友達のいない転校生の海斗と、もともと友達がいない夏帆。余り物の二人が仲良くなるのは偶然だったのか、それとも必然だったのか。
人は大人になる過程で、いろんなものを得て、そして失っていく。だけど、本当に失いたくないもは確かにある。人はそれを、いつまで大切に持ち続けられるのだろうか──。
瑞々しく、そして誠実な文章が紡ぐヒロイン「夏帆」の可愛さが、素晴らしい出来になっていること請け合いのお話です。
健気な女の子って、いいですよね。一途な女の子って、いいですよね。
このお話を読めばきっと、あなたも夏帆を好きになる。是非読んで、この素晴らしい夏を体験してみて下さい!