漫画とは絵のことなればあながちに字を読まずともさし障らなく

【読み】

 まんぐわとはゑのことなればあながちにじをよまずともさしさはらなく


【大意】

 漫画とは絵のことである(=絵が漫画の本体である)から、字を読まなくともあながち支障はないことである。


【付記】

 解剖学者の養老孟司氏が漫画のコマを漢字に、セリフを読みにたとえる論を展開していた記憶があって印象にのこっている。


 漫画の本体は絵にちがいないが、ちまたにあふれる漫画論はキャラクターのセリフを巡るきらいがあり、作品自体も絵に語らせるタイプのものが相対的に減っている気がする。日本人の絵をよむ能力が低下しているのではなかろうか。


 わたしは手塚治虫(1928-1989)の『火の鳥 黎明編』に感銘を受けた(記憶がある)ので、義務教育でそのような漫画作品が取り上げられることを夢見ている。

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