自分以外が全員能力者という理不尽な世界の中で、それでも諦めずに這い上がろうとする主人公の姿に心打たれ、読めば読むほどぐいぐい引き込まれてゆく内容でした。 どうしてこんなにも学園バトルものを面白く描けるのだろうと思っていたら、作家さんが国語教師であるというので納得! 生徒と教師の関係を文章巧みにここまで面白く描けるのも、きっと教師としての経験が生きているからなのでしょう。 竜秋は果たして塔を攻略できるのか? これからも楽しみに読んでいきたいと思います。ありがとうございました!
誰もが授かるはずの異能を得ることが出来なかった主人公が、自身の実力のみで困難に挑んでいく物語。これを書いている現在、入学試験編3までを読んでいる。主人公のこの実力が本当に努力して得たものであるのなら、必ず同世代ではなくとも「能力を得た上で、同等の努力を重ねた人間」が存在するはず。先輩か同級生か後輩か、はたまた十年以上も離れた先達かもしれない。先のことなど分からないが、もしもそんな人物が登場するとしたら、そのときに主人公は何を学び、何を得て、何を失うのか。