ダンまちとSAOⅡを潔癖に比較し、プレイシステムを考える。
【考えたことを三行で】
ダンジョン系MMOのプレイシステム、かくあるべし(私見)
・プレイヤーの絶対個性は、超越的存在(例、女神)から授かる《権能》
・プレイヤーはダンジョンの魔素が生み出すNPC《仲魔》をパーティに迎える
・パーティのダンジョン攻略条件は、所属プレイヤーの《権能》とNPC《仲魔》の組み合わせ
なお、ソロプレイのパーティでもダンジョン攻略は可能(最強の仲魔が揃っている場合)。
【序】
世界がダンジョン中心(作者様的にはダンジョン内のミノタウロス中心)なダンまちと、プレイヤーが複数のゲーム世界をコンバートできるSAO。
両者を比較して考えることで、MMO を設計する際のプレイヤー側の作り(ユーザーに提供されるUI、ステータスに関する設定)について、「こうするしかないなぁ」という示唆が得られる。
以下、両者の世界観の特徴を簡単に書いた上で考察を加える。
SAOについては、新キャラ登場、プレイヤーのコンバート、NPCの活躍といったMMOテイストがちょうどよく出てくるSAOⅡを対象とする。
【ダンまち】
ダンまちでは、主要キャラクターたちが一つの街に勢揃いしている。キャラクターの大きな成長を促すダンジョンが世界に一つしかないのだから当然だ。そして、まともなギルドも唯一つ。
ダンジョンの最深層に至れそうなプレイヤーの数は限られる。レベル6以上のプレイヤーに、
プレイヤーの寡占制(レベル3以下は下層攻略くらいからお呼びでないね)な世界観である。
【SAOⅡ】
SAOの元々の世界観を作者様が考えた時、作者様の周囲で一般的ゲームは、パッケージ版のものしかなかった。その延長線でVRMMO設定のストーリーを考えられざるを得なかったという点がSAOⅡで随所に伺われる。
※なお、SAO1期の前半はログアウトできない縛りを導入することで、人間がプレイしながらも誰もログアウトなどしない、というダンまち的世界観となっている。
SAOⅡの前半、コンバートプレイヤーであるキリトが新ヒロインのシノンと出会う。キリトは大会で無双し、シノンはキリトの強さに萌える。当然である。
キリトは、霧ヶ峰藤五郎とかその他のモブキャラではなく、直葉のお兄ちゃんにして、主人公なのだから。
SAOⅡの中盤(ちょっと記憶曖昧)、今度はキリトのパーティにシノンが参加する。主要キャラクターたちのパーティの攻略対象は、主人公のパーティであろうがなかろうがクリア可能なダンジョンゲームである。
SAOⅡの後半では、(SAO世界的に)キリトの嫁なアスナが、現実の身体的に悲劇なヒロインとの一期一会を果たす。ここで注目したいのがNPCのユイ(キリトとアスナの娘)も重要な役割を果たしていることである。
【考察】
「ダンまち」からダンジョン系MMOの設計者が学べること。
冒険者A,B.C・・・といった 作りではなく、剣姫やベル君や
その他個性的なキャラクターを持つ存在が、人に感情移入を喚起するということ。
ここは、僕は、ダンジョン系MMOのプレイヤーそれぞれが固有の《権能》を獲得しうるようにすることで対応できるものと考えた。
《権能》とは、剣姫の風属性の付加魔法エアリアル(テンペスト)のようなチート級の能力のこと。
SAOⅡからダンジョン系MMOの設計者が学ばないこと。
SAOⅡは、ただ一人の主人公キリトがいないと成り立たない。シノンが萌えるのはキリトでなければならないetc.
これはストーリー性あるパッケージゲーム(例 デビルサマナー)で主人公の設定が固定であるのと同じ。
現実のMMOでは、複数の主人公を認めなければならない。この点は「痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。」の序盤でのメイプル無双に、中国のアニオタさんたちの多くが戸惑っていたくだりを思い出す。メイプルみたいな子が実際のMMOに現れたならば、萌えは発生するがゲームの運営側は燃える(課金ゲームならば、金返せ!と炎上する)。
しかし、SAOⅡにはユイというNPCの関与の救いがある。仮にユイのようなチートなNPCが複製可能ならば、《レアアイテム級のNPC》と仲良しになったらダンジョン深層攻略が可能となる作りとすると、ゲームシステムは成り立つ。
そう、ダンまち3期である。《竜の少女ウィーネ―》のような意思疎通可能な仲魔が
ダンジョン攻略の重要な要素となりうる、ゲームシステム。
あれ、これってパッケージ版デビルサマナーとほぼ一緒?!
・・・今回はこれくらいにしておこう。
データ潔癖症がダンジョン系MMOでのギルド経営指標ダッシュボードを試作する。 Rei @e-a-st
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