ファブラ創世神話Ⅲ

一年後、

「これでわしが教えることは無くなったわい。」

「現代日本の異世界作品の設定を一から研究して教えるとはのぉ…。信玄、よく考えたもんじゃ。」

「いや、あなたと仕事ができてよかった。菅公殿。」


この子たちも立派に神じゃな。

二人が見るは一年前の男女。

と同じ姿になった神。


あの二人の血のなかに

銀の鞘に納まった金の刀を入れたのじゃ


これで立派な男女神の完成じゃ

あとは送り出すだけ・・・・!!


「あなたたち彼らをそのまま送りだすわけじゃあるまいね。」


「これはウズメ様、何か問題ありましたかな。」


「まったく、世界はどこから作り出されたのか知らないわけじゃあるまい。

 大体、刀と鞘がある時点で分かりなさい。

 男女のことは教えたか。」


「あ、いえ。生まれたばかりですし、まだ早いかと」


「あのね、あんたら元々人間だったやつと違って、生まれながらの神は年齢がないの

 つまり、もうすでに大人で、成長もしない。完璧な神格を持ったままうまれるの

 すなわち、始祖神に関しては、世界を作る前の世界の神がすべて教えなければ、世界のおわりまでそのままなの。

 だから、あちらで神を生まなければ、世界は発展しないの。わかった?」


「はい。申し訳ございませぬ。」


「わかったならよろしい。そこに関してはわたしが教えるわ。」




こうして、地球世界の第五衛星世界「ファブラ」の始祖神が誕生した。

男女二柱の神で、金の刀を神体とする男神ソリス、銀の鞘を神体とする女神メンス


その姿は生前をほのかに表すような、美しい二人だった

 

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もう一つの綺麗な世界『ファブラ-fabula-』 設定集 東風ふかば @5150ReI

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