第20話 喪失
「レザック……!」
霞む視界の中、白いのが何なのか考えるまでもなかった。
何をしようとしているのか、ただ止めなくてはと言う思いから口を開く。
「やめろ! お前が、戦う必要はないんだ」
「ううん、オレがこいつと一緒にレイト兄ちゃん達を守って見せる!」
巨大アザラシの上で振り返ったレザックが決意を秘めた目でそう叫んでくる。もはや言葉では止められそうにない。
守らなければ。
ミリアに頼まれたのだから。
その思いだけで、怜人は足に力を入れる。両の足はかろうじて体を支えてくれていた。だが、走ることは出来そうにない。それでも、と足を踏み出す。
ひゅん、とあらぬ方向へ黒い光線が飛んでいった。
一瞬奪われた視線が遠くで、がつんと何かがぶつかり合う音が聞こえて引き戻される。
何かが宙を舞っていた。
一瞬振り落とされたレザックの姿を幻視した怜人だったが、それはすぐにファームベルグだとわかった。
無理もない、あんな巨体に助走をつけてぶつかられればトラックに跳ねられるようなものだ。いかにファームベルグがこの世界の魔法的な理屈で体を強化しようとも体重差は如何ともしがたいだろう。
その飛ばされ方を見て、怜人はわずかに安堵した。
あの様子ならもしかしたらもう戦うことなど出来ないかもしれない。
しかし怜人の希望は一瞬で打ち砕かれる。
宙を落ちながら、ニルゼググから複数の黒い光線が放たれたからだ。遠目に見えるニルゼググは先ほどのように刀身を伸ばしておらず、光線の発射口である口腔も数個しか作れていない。だが、ファームベルグが未だ戦意を失っていないことは明白だった。
「うおおおおおお!」
「きゅううううん!」
だからレザックたちがファームベルを倒そうと追いかけたことは自然な流れだった。
もはや怜人の足ではとても追いつけないほどに引き離されてしまっている。
だがあの様子なら何とかできるだろうか。あの巨体と、すべてを凍てつかせる吐息があればあるいは――
「いや、ダメだ。行かなきゃ。俺が、守らなきゃ」
そう言って怜人は休息を欲する足を引きずるようにして前へ進む。
遠くで、ニルゼググを振るうファームベルグが後退しながら巨大アザラシの角をいなし、凍てつく吐息を避けているのが微かに見える。
だが、2人と一匹が向かっている先を見て、怜人は背筋が凍った。
「ま、まずっ」
その先は、ミリアたちが辿って行ったドラグヘイムとの国境線がある。
飲み込まれたらもはや上がっては来られないように見えた、あの深い谷だ。
「と、とまれ、レザック!」
怜人の叫びが空しく草原に響く。
それと同時に今まで夜だと言うのに煌々と照らし続けていた光の魔法が消え去った。あたりが夜の闇を取り戻す。
数秒遅れて星明りでうっすらとあたりが目に映るようになる。
遠くで黒い光が瞬く。明かりがなくなっても戦いは止まっていない。
「まて、待ってくれ……!」
暗闇のベールに包まれた草原を走る。いや、走れてなどはいなかった。気持ちに反して足が全く動いてくれない。心ばかりが焦る。
「クソッ、動けよ、足!」
崩れそうな膝に、引きずって歩くような足に怜人はいらだちを隠せない。
そしてあと少しで追いつけるか、と言う時だった。
闇を切り裂く黒い閃光。
天地を問わず、四方八方へと放射され怜人が吹き荒れた暴風に目を細めた。
次いで耳に届いたのは轟音。
大地を切り取られるかのような音だった。
「嘘だろ、やめてくれよ」
再び歩き始めた怜人が崖の淵にたどり着いたとき、そこにレザックも巨大アザラシもファームベルグもいなかった。
ただ崖に突き出した地面の一部が崩れて抉れている。
予感していた通りの事態になってしまったのだ。
「ハッ、ハァッ……!」
息を吸っているのに吸っている気がしない。まるで素潜りをした直後のように肺がいくらでも空気を欲している。
怜人は崖の淵からぐっと身を乗り出した。どこかにレザックがいないか、確かめずにいられなかった。だが谷間の底は暗く沈んでおり、底の方に微かに川の流れが見えるだけだ。レザックも、あの白い巨大アザラシの姿もない。もしこんな場所から落ちたのなら、命があるようには思えなかった。
「レザック! レザックッ!」
怜人の叫びが空しく峡谷に響き渡るが返事はない。
「うあああああああああああ!」
自分はまた助けられなかった。その思いが空っぽの胸をじわじわと満たしていく。苦しさと悲しさがじわじわと胸を埋めていき、満水になったコップのように溢れそうになる。
「何をしているんですの」
崖の先、その虚空へと手を伸ばしていた怜人の肩を引き留めたのはエレイーナの手だった。
「……放せよ」
「何を馬鹿おっしゃっていますの。落ちたら死にますわよ」
「レザックが、下に落ちたかもしれないんだ!」
「だからってあなたが落ちても死体が増えるだけですのよ。今はこんな場所で無駄に喋っている場合ではありませんの」
何を言っているんだコイツは、と言う思いで再度エレイーナへと視線を向けると背中にはミリアを背負っている。いつも誇らしげに握っている杖はミリアを背負うために使っていた。
「もうすぐここまで魔獣の群れが到着しますのよ。そうしたら今のわたくしたちではなすすべはありませんのよ。ですから一刻も早くここを離れませんと……それに、ミリアさんも」
「……ミリアは、生きているのか?」
その言葉にエレイーナは自分の背中へと視線を向けた。その目は肯定とも否定ともつかない色をしていた。
「何とも言えませんわね。この状態を生きている、と表現するなら生きていますし、死んでいると言えば死んでいるとも言えますのよ」
「どういうことだよ」
「傷は塞がりつつありますの。けれど、胸の中に心臓はない」
「!」
それはファームベルグも言っていたことだ。
そして心臓は魔力を流すポンプ――いわば魔力の心臓でもある。もし心臓がなければ、人は魔力を生み出すことも全身にいきわたらせることも出来ず死に至る。
だがミリアはそもそも最初に出会った時から魔力をほとんど持っていなかった。怜人の本来の世界では魔力やマナを持っている人間はいなかったからそう言う者もいるのかと思ったが、エレイーナやファームベルグの反応から見ても明らかにこの世界では異常の部類なのだろう。
生きているのが不思議なくらいに。
「ですが、彼女の体の中ではしっかりと血が血管を巡り肺は呼吸していますの。傷がふさがり切っていないと言うのに出血も異常に少ないですし、とてもこの方は人間とは思えませんのよ。レイトさん、この方は一体何者なんですの?」
エレイーナの探る視線に、怜人はごくりとのどを鳴らす。
それは、怜人自身が知りたいことだ。
「分からない。だが、ドラグヘイムへ行けば分かるだろう。こいつらの故郷で目的地なんだから」
元々ミリアたちとはドラグヘイムへと帰るまでの間の護衛として同行したのだ。
目的地に着けば分かることもあるだろう。
何も知らない様子だと理解したエレイーナは、呆れと共にため息をつく。
「まぁ、どのみち傷の手当はしなくてはなりませんの。急いでドラグヘイムを目指しますのよ。ユーノさんたちは先に行っていますからね」
そう言ってずり落ち始めていたミリアを背負いなおす。
「キツイなら俺が背負うか?」
「怪我人が何を言っていますの。そんな元気があるなら、ちゃきちゃき歩いてくださいですの!」
その言葉と共にエレイーナが崖に沿って歩き出す。
エレイーナの動きにはまるで心残りや未練を感じられない。確かに出会ってまだ数日だったが、レザックに対しては何も思うことがないのか。
一瞬そう考えた怜人だったが、エレイーナの手が震えているのを見て考え直す。ミリアの腰を乗せている杖を握っている手が小刻みに震えていた。今すぐに放そうとするのを我慢するかのように。
「……」
もう一度谷の底へと視線を向ける。
川の流れは怜人が向かう国境に架かる橋の方向――王国の北側へ向かっているようだった。
もし、微かにでもレザックの声が聞こえてきたら自分は何も考えずに川に飛び込んでしまうだろう。エレイーナも、手負いのミリアも、先に行ったユーノとアーニャも無視して。
「頼まれたってのに……」
あの時ミリアは怜人にレザックを連れて逃げることを頼んだ。
それに躊躇ってしまったのは怜人だ。
あそこで逃げていればレザックは助かっただろうか。
だがそれはミリアがファームベルグに殺されていたことを意味するだろう。
今こうして生きていることが奇跡だが、もしファームベルグにもっと余裕があれば殺し切れないなどと言うミスを犯すはずがない。
だとすれば自分の選択は間違っていなかったのか。
レザックが死んでしまったと言うのに?
「くそっ」
どうすれば良かったのか、頭の中を占める思いが足を鈍らせる。
「ほら、もっと足を速く動かして下さいまし! 魔獣がすぐそこまで迫ってきてますのよ!」
「分かってるよ!」
怜人はそう叫び返して、ただ足を繰り返し動かすことしかできなかった。
◇
谷に架かる大きな橋が見えてきたのは数分後の事だった。
石造りの頑丈そうなアーチ橋で、幅は大型トラックが2台横並びでも余裕があるくらい。そして遠目に見た限り、セレスティアン王国側には特に関所のようなものもなければ見張りの兵士のようなものもいない。だが、ドラグヘイム側にはこれまた頑丈な関所があり、橋の終端は巨大な鉄で補強された大扉になっていた。
「あれがドラグヘイムにつながってる橋か。ここまでユーノ達の姿はなかったな」
「ええ。恐らくもう向こう側に渡ったのでしょう。道に迷うような要素もありませんでしたもの」
そう言いながらも2人は足を止めない。怜人の足は未だに痛みを訴えたままで半ば引きずっている状態だ。エレイーナもミリアを背中に背負っていて身軽とは言い難い。足を止めている余裕はなかった。
「なぁ、何でこっち側には関所が無くて向こう側にだけ関所があるんだ?」
「……もともとここに関所なんてなかったんですのよ。けれど、10年前の騒動の後、王国を警戒してドラグヘイム側が関所を立てたんですのよ。とは言え軍隊だとか明らかに怪しい人間以外は来るもの拒まずですけれど」
その言葉に怜人は頷く。
どちらかと言えば向こう側の住民の不安感情を考慮しての物だったようだ。
確かに自分たちを迫害してきた人間が住む場所と繋がっているとなればこのくらいの用意はあってしかるべきだろう。
「ん? でも召喚された時、確か国王がこの国はドラグヘイムの魔王によって侵略を受けているって言ってたよな。滅亡の危機だとかなんとか」
確かに国王はそう言っていた。
もちろん怜人は国王の言葉なんか信じてはいなかったが、それでも戦争状態にあるものと疑っていなかった。一方的に王国側がドラグヘイム側に難癖をつけていることは知っていたが、この様子はどう見ても戦争状態ですらない。
こちら側には軍隊の準備がなく、向こう側にも戦う意志がないどころか入ろうとする人間に対しては特に審査もなく素通り。お互いに緊迫感のある状態とは思えなかった。
「こちら側から向こうへ行こうとする者は今ではほとんどいませんもの。それに……貴族であるわたくしが言いたくはありませんが、正直この国は今あまり豊かとは言えない上に戦争している余裕などありませんもの」
「どういうことだ?」
「10年前の騒動が今でも尾を引いているということですの。亜人族を排斥したことでこの国は国力が一気に落ち、周辺の国からは目の敵にされ国内では原生大森林からの魔獣にも対応せねばらならない状況、と言えば察しが付きますの?」
「……なるほどな」
国の内外すべてに敵と問題を抱えるだけ抱えた状態という訳だ。完全に自分で自分の首を絞めている。
むしろ良く今もまだ国の体裁を保って居られていると思える。
「で、そんな状況で何で俺達を召喚したんだ?」
「その質問、本来でしたら召喚された当日に聞くべきでしたのよ!?」
今更と言うにも今更過ぎる質問にエレイーナが目を剥くが、怜人としてはどうでもいいことだ。
「聞きたいのは俺達を呼んだ本当の理由だよ。どうせホントの事なんて言わねえだろ。その状況から察するに、魔王を暗殺させるのが目的だったんだろ?」
「……まぁそうですのよ。本来の計画では勇者たちをドラグヘイムにこっそりと送り込み、魔王の寝首を掻かせることが目的でしたの」
「おい……ちょっと待て。だとしてもこちら側にもあちら側にも戦う意志が感じられないのはなんでだ? 幾らなんでも緊迫感ってものがあるだろ」
「それは……いえまた後にしますのよ」
エレイーナが憂鬱そうな顔で続けようとした言葉を切りあげる。
はっとして振り返ると、もはやさほど遠くない場所に魔獣たちの気配がある。
「急ぎますわよ」
そう言って歩く速度を上げる。
既に二つの国を繋ぐ大橋は目の前だった。
◇
背後から追いかけて来る魔獣たちの奇声が耳にはっきりと届く。
平原で相手をしたサーベルキャットが群れを成している。エルダートレントは頭上の大樹を揺らしながら複数いるようだ。それ以外にもリスやネズミなどによく似たものや、クマや鹿に外見が似ている魔獣まで無数にいる。しかしどの魔獣も、怜人が知る野生動物などとは目に光る凶暴性の桁が違い過ぎた。
爪は凶悪に鋭く、牙は残虐に尖っている。体毛は一つひとつが針のようで、付いている筋肉は子どもなど一振りでバラバラにできそうだ。
そんな魔獣たちが津波のように押し寄せてきている。
「くそっ、あの扉開くんだろうな!?」
白亜の橋の半ばまでを走ったところで怜人が悪態交じりに呟く。
既に背後、橋の入り口近くまで魔獣たちは迫っていた。もはや引き返している余裕はない。だが正面の大扉は閉まったままだ。
もしこのまま開かなければ大扉と魔獣で挟み撃ちだ。
「そんなことっ、知りませんわよ!」
答えるエレイーナの声は息も絶え絶えだ。
深い傷のせいで満足に動けない怜人の足も遅いが、ミリアを背負ったままのエレイーナもまた体力の限界が近いようだった。
「何で知らねえんだよ!」
「わたくしは王国側の人間でしてよ!? 向こう側の事情など知るわけございませんの!」
「それもそうだ!」
結局覚悟を決めて走ることしか二人にはできなかった。
だがその心配は杞憂に終わる。
「扉が……!」
二人の目の前で大扉が少しずつ開き始めたのだ。
時刻は既に真夜中だ。もし関所の人間がいたとしても、完全に締め切っているなら誰もいない可能性もあると思っていた。
だから扉が開いてすぐ、その中から複数の白い軍馬が隊列を成して飛び出してきたときは目がおかしくなったのかと疑った。
「負傷者の確保を急げ! 1番隊は魔獣共の相手だ。気合いを入れろ!」
先頭を走るのは鎧を着こみ、白いマントを背負った騎士だ。手に握る槍を構えてまっすぐにこちらへ向かってくる。
その視線が、すれ違う瞬間に交錯した。
暗闇の中でも浮かび上がるような綺麗な金髪を結い上げた女性騎士だった。その濃い藍色の瞳が怜人、エレイーナ、その背中のミリアと視線をさまよわせ、ミリアの様子を認めた瞬間憎悪の色に染まって怜人へと突き刺さった。
だがそれは一瞬の事。
すぐに騎士の一隊は怜人たちとすれ違い魔獣の群れへと突撃していく。すぐに魔法の光が上がって、橋の入り口から入ってこようとしていた魔獣たちの先頭を一掃し始める。
怜人たちはすれ違ったその姿を見ながら大扉へと急いだ。
「あいつらは……」
「そんなこと後ですのよ!」
急きたてるエレイーナに続いて怜人は大扉をくぐった。
扉の内側に入って真っ先に目に飛び込んできたのはさっき駆け抜けていったのと同じ格好の騎士たちの姿。そしていくつかの建物に囲まれた広場のような場所だった。
「大丈夫ですか?」
駆け寄ってきたのは白い服に身を包んだ若い男だった。頭には白い大きな帽子、手には錫杖。雰囲気からして神官のように見えた。
「ひどい怪我だ……すぐに治療を!」
「待て、俺じゃなくてそいつを見てくれ」
怜人の治療を始めようとする神官の手を止めて、怜人はミリアを指さした。
一度神官の男は怜人の怪我と顔の間で視線を往復させて、けれど怜人の願いを聞き入れてくれた。隣で地面に正面から突っ伏した状態になっているエレイーナの背中から、力なく覆いかぶさっているミリアの体を引っぺがしてくれている仲間の騎士たちに手伝ってもらって治療を始める。
淡い水色の光が神官の指先に灯ったことで、おそらく治療の魔法を使ったのだろうと察せられた。
「この方は……!」
その神官の声が震えている。同時に、手伝っていた騎士たちも硬直しているようだった。
もしかしてミリアの知り合いだろうか。
そう思って尋ねようとした矢先、背後でいくつも蹄が地面を叩く音が聞こえて来る。
見れば大扉をくぐってさっきの騎士たちが戻ってきたところだ。
「閉門! 閉門せよ!」
その言葉を受けて、騎士達が数人がかりで扉を内側から閉める。そして大きな音を立てながら鉄製の格子シャッターが下りて来た。近くで巻き上げ装置を回している者達がいる。外からは分からなかったが、これだけ頑丈な扉ならあの魔獣たちの突撃にも持ちこたえられるだろう。
怜人はようやく肩の力を抜いた。
これでもう安心だろう。
そう気を抜いている怜人の方へ向かって、馬から降りた金髪の騎士が鎧をがちゃがちゃとうるさく鳴らしながら駆けて来る。
いや、騎士は怜人の脇を通り過ぎた。
振り返ると、騎士は怜人ではなくエレイーナの背中から下ろされ担架に乗せられながら治療を受けているミリアの傍に駆け寄ったのだ。
「何という……!」
女性にしては低めの声。緊迫感と後悔、そして怒りが混じった声だった。
担架が持ち上げられ、ミリアが運ばれていく。
女騎士は立ち上がり、数秒目をつぶると怒りにまなじりを吊り上げ怜人たちを見下ろした。
「この者達を牢屋へと押し込んでおけ! 重罪人だ!」
「ハッ!」
その言葉に周囲を固めていた騎士たちが一斉に動く。
まるで最初から予定されていたが如き一糸の乱れもない。
エレイーナは既に気力を使い果たしていてほとんど意識はないようだった。怜人も突然のことに全く動けずにいた。
その耳に、女騎士が吐き捨てた言葉が届く。
「我らの大切なあの方をこのような目に遭わせるなど……断じて許されん!」
怒りに染まった眼。
そして今更に気が付いたが、髪の下から覗く耳は人にしては長く尖っている。
何故かそんなことがひどく頭に引っかかった。
動けない体を他の騎士たちに無理矢理引っ張られながら、怜人が考えられたのはそんなことだけだった。すぐに視界が暗転していく。
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