第17話 しろいもふもふ
エレイーナは召喚魔法を発動させ、深い集中状態に入っていた。
色々考えたが、自分に出来ることなどそれだけしか思いつかなかったのだ。
目に見えない手をあちこちへ伸ばすイメージで必要とするものを探し続ける。エレイーナの召喚魔法はエレイーナ以外誰も使えない魔法で、ずっと手探りでやってきた。結果としてエレイーナの召喚魔法は欲しい物を引き寄せる《召喚》と、それが欲しい物か見極める《鑑定》の二つに形を成した。
濃いミルクのような霧を泳ぐようにして進む。ふっ、と何かが抜ける感覚を覚えた。ここがどこかは分からない。自分の求める物がある場所かどうかもわからない。だが探すしかない。《鑑定》はフルに使ってもぼんやりとした色合いか、雰囲気でしかわからない。
それでもどうにか《召喚》するものを見分けようとの感覚を鋭くさせた結果、向こうの世界から呼び出す物がより見えるようになると、こちらの世界で直接見た物を何故か細かく《鑑定》することが出来るようになった。
「見つけましたわ」
淡い水色の光を包み込み引き寄せるイメージ。
それと共にエレイーナの眼前に大きな魔法陣が展開する。
何が出て来るかは全く分からない。だが原生大森林の裾野で使ったように、周辺一帯を破壊するようなものの類ではないはず。そう言ったものはもっと黒く暗い色合いに感じると経験上分かっていた。何よりももし今そんなものを使えばミリアまで巻き込んでしまう。
だから掴んだのは淡い水色の――激しく元気に動き回る何か。
眼前の魔法陣の中心部に淡い水色の光が収束して形を作っていく。
そして現れた物を見上げて、エレイーナは呆然と呟いた。
「これは……いったいなんですの?」
白く短い毛皮に覆われた体躯は馬より大きいくらいのサイズ。指の間に水かきのついたひれのように見える足は馬と違ってあまり歩くのが速そうには見えない。つぶらな黒い一対の瞳がエレイーナとレザックを見下ろしていた。瞳の間からは長く細い一本の角が生えている。
「きゅおぉぉん?」
現れた何かが短く鳴いて、首を傾げた。
「え、エレイーナ姉ちゃんもわからないのか?」
「わ、分かりませんわよ! こんな生物、王宮の書物でも読んだことありませんわよ」
特に噛みついてくる様子もなく、眼前に立つエレイーナとレザックを興味深げに見ている白い毛玉。
もしここに怜人がいれば「アザラシか!?」と驚いたかもしれない。それくらいには似た姿だった。とは言えこんな大きさのアザラシは地球にもいないだろうが。
「エレイーナ姉ちゃん、こいつ何か食べるかな?」
こちらを見つめて来るばかりで、危険を感じないでいると好奇心が勝ったようだ。レザックがそんなことを言いだす。
「さぁ、かなりの大型ですし人間も食べるかもしれませんわね」
「あ、オレ干し肉なら持ってる」
「ちょ、やめなさいな!」
ポケットをまさぐって、干し肉を取り出したレザックが巨大アザラシの口元に干し肉を差し出す。初めは匂いを嗅いでいるだけだった巨大アザラシだったが、エレイーナがその手をひっこめさせるよりも前にぱくりと口にしてしまう。
「きゅおぉぉん!」
口の中で咀嚼していた巨大アザラシが再び大きな声で鳴く。だがその声は、先ほどとは明らかに違い喜んでいるようだった。
「気に入ったのかな?」
「手ごとかじられなくてよかったですわね――伏せなさい!」
不意に鋭く叫んだエレイーナがレザックの頭を掴んで一緒に地面に伏せる。そのすぐ脇を火弾が通り過ぎていく。
どうやら異端審問官の一人が魔法を放ったようだ。
さらに数発、こちらへ向かって飛んでくる。急に新しく巨大アザラシが現れたことでこちらを放置しておけなくなったようだ。
山なりの軌道を描いて飛来する火弾を見ながらエレイーナはどうしたらいいかとひたすらに焦ることしかできなかった。
頼みの綱で召喚したのはよくわからない生き物。
とても戦いの役に立つようには見えなかった。
だがそう焦るエレイーナの眼前で、よくわからない生き物が吠える。
「きゅおおおおおおん!」
そして同時に口から青白い光を吐き出す。その瞬間、エレイーナは周囲の空気が一気に凍り付くのを感じた。巨大アザラシの口から吐き出された青白い光の先で巨大な氷柱が出来上がり、それが飛来した火弾を受け止めたのだ。
「おぉおぉおぉおぉおぉんん!」
じたばたと足を踏み鳴らす巨大アザラシの姿からはまるで憤慨しているかのような気配を感じた。
「守ってくれた?」
呟くレザックに「そんなまさか」と思いつつも、先の青白い光は巨大アザラシではなくエレイーナ達を守るようにそそりたっていることに気が付いてさらに困惑する。
だがその困惑は、レザックが恐る恐る伸ばした手に巨大アザラシが黒い鼻先をこすりつけてきたことで確信へと変わった。
「ほ、ほんとに懐いてるんですの……?」
「エレイーナ姉ちゃん、こいつ可愛いよ」
「きゅうぅぅぅん」
巨大アザラシはまるで猫のように喉を鳴らしている。
小動物のような反応だが体は馬くらいの大きさがある。その上地面から立ち上がった氷柱は鋭く分厚い。魔法攻撃を防げるほどの強度もある。
「これなら、行けるかもしれませんわ」
「え? どうするの?」
再びポケットから出した干し肉を与えていたレザックが振り返る。
「この子に戦ってもらうんですのよ。これほどの氷を出せるなら、あるいは勝てるかもしれませんわ」
「……お前、戦ってくれるか?」
レザックが巨大アザラシを撫でながら訊ねる。すると巨大アザラシはつぶらな瞳でじっと見つめた後、
「きゅうううん!」
「うわっ」
「レザック!」
ひと声鳴くと巨大アザラシは頭を下げてレザックの股から持ち上げ背中に乗せてしまう。巨大アザラシの背中に乗せられたレザックは、細くて硬い体毛にしがみついた。最初の内こそその感触に戸惑っていた様子だったが、巨大アザラシの首元にしっかりと足を固定したレザックがエレイーナを見下ろす。
「大丈夫、行けるよ!」
「気を付けるんですのよ!」
「うん、行くよ!」
そう言ってレザックが戦い続けているミリアの方を指さすと、巨大アザラシが再び口から青白く輝く光を吐き出して地面を一直線に凍らせる。
「うぉぉぉぉぉん!」
そして凍った地面を道の様に滑りながら突進し始めた。
◇
ミリアと異端審問官たちの戦いは一進一退を繰り返していた。
異端審問官たちの盾は砕け、剣は折れた者も出始めていたが、ミリアも肉体的な疲労感を隠せなくなってきていた。
「せいぃ!」
盾を砕かれた異端審問官が、両手それぞれに握った手斧を振り下ろしてくるのを回避する。地面に転がったところで、最後の盾を持った一人が体当たりをしてきた。受けることはせず、後ろに跳んで躱す。地面に足を付けたところをすかさず狙って来た剣士たちには両手の剣を振って対応する。
いつの間にかこちらではなくエレイーナ達の方へ杖を向けていた魔法使い達を除いた異端審問官達の攻撃は連携を主軸にしたこの攻撃の流れだった。
また火弾を放った魔法使いに視線を向けようとして、けれど割り込んできた剣士によって引き戻される。
硬質な音と共に打ち合わされた剣同士が悲鳴を上げる。
最初から分かっていたことだが異端審問官たちは手練れぞろいだった。
手の中にある双短剣はかなりの業物だが、それでもいつまで持つか分からなくなるくらいに。
わずかにでも意識をそらせばその瞬間を狙って白刃が襲い掛かって来る。
このままではエレイーナ達を守ることも、怜人の援護に向かうことすらもできない。
じりじりと削られる体力と焦りにミリアは少しずつ蝕まれていた。
「う、うわああああ!」
だがその均衡は、それまでミリアから視線を外していた魔法使い達から悲鳴が上がって破られた。
盾を無くして両手に手斧を持っていた異端審問官が視線をミリアから外し、一瞬ぎくりとしたように身をこわばらせたのだ。
その隙を逃さず短剣で躍りかかると、慌てて隣にいた剣士が割って入ろうとする。右手の剣だけでその剣を受け止め、元盾職に左の短剣を振り下ろす。しかしすぐに自分の失態に気が付いた両手斧の異端審問官だったが、とっさの反応で手斧を自分の正面に掲げてしまったのだ。まるで盾を持っているかのように。
「はぁっ!」
斬。
手斧ごと、切り落とされた異端審問官の左手が宙に跳ぶ。
「ちぃっ! 下がらせろ!」
初めて異端審問官たちの連携が崩れた。
その隙を逃さずミリアは畳みかける。
はずだった。
「うおおおおおおおおおん!」
いきなり現れた白い毛玉が、口から吐き出した青白く輝く吐息であたり一面凍り付かせなければ。
異端審問官たちが散り散りになって吐息を避ける。
あと一歩遅ければ、彼らが地面同様に氷の彫像になっていただろう。凍り付いた花が踏みつぶされ細かい欠片になって崩れる。
「おのれッ!」
しかし剣を持った一人が果敢にも巨大アザラシへと飛びかかって来る。
「きゅうううううん!」
振り下ろされた剣は、まっすぐに巨大アザラシの脇腹に吸い込まれた。並の人間が直撃を受ければ確実に真っ二つになるような会心の一撃と言ってよかっただろう。それを異端審問官の手練れが放ったのだ。こんな本物のバケモノでも重傷は免れない。フルフェイスの兜の下でにやりと笑みを浮かべた剣士はそう確信していた。
「きゅおおおおおおおん!」
「なにっ!?」
剣が毛皮の間に挟まっただけだと気が付くのと、目の前の白い巨大が高速で回転したのは同時だった。そして自分の視界が真横へ一瞬で流れていく。脇に受けた角の一撃の痛みが襲ってきたのは、地面を数回バウンドした後だった。
「きゅううううううううん!」
勝鬨のように咆哮を上げる巨大アザラシ。
その一部始終を見て、ミリアは開いた口がふさがらなかった。
「これは、一体……」
「ミリア姉ちゃん!」
呆然とするミリアに、巨大アザラシの上からレザックがひょっこりと顔を出す。
「レザック、これは一体?」
「エレイーナ姉ちゃんがどっかから呼び出したんだよ! こいつなら、きっと……うわっ」
ひゅん、と風を切って、後方に控えていた異端審問官が弓を放ってくる。矢は剣同様に毛皮に弾かれて、レザックに当たることはなかったが驚かせるには十分だった。
「くっそー。ミリア姉ちゃん、こいつ手伝ってくれるらしいから一緒にあいつら倒しちゃおうよ!」
「待って、それだったらあなたはレイトの所へ行ってほしい」
そう言いながらミリアは一番手近にいた剣士に殴りかかる。いきなり現れて、仲間を一人行動不能に追い込んだバケモノに意識の大半を集中させていた剣士はいともたやすく倒されてしまった。
「人数が減った今なら、こいつらはボク一人で何とかできる。それよりも、レイトを!」
レザックが視線を向けると、闇の中赤い光線が幾つも飛び交っているのが見える。かなり苦戦している様子なのは明らかだった。
「わかったよ、ミリア姉ちゃんも気を付けて!」
そう言いながら巨大アザラシに指で指し示すと、白い巨体は再び地面の上を滑り始めた。
「行かせはせんぞ!」
「あなたたちの相手はボク」
どうやらバケモノが自分たちのリーダーのもとへ向かおうとしていることを察して武器を向けて来るが、そこへミリアが割り込んだ。
元盾持ちが一人、剣士が一人、補助要員の神官が一人元盾持ちの治療で後退している。事実上6人での戦いに、異端審問官たちは自分たちの勝ちを微塵も疑っていなかった。
この瞬間までは。
◇
怜人とファームベルグの戦いは次第に一方的なものになりつつあった。
怜人の攻撃はほとんどが牽制以上の意味を持たなくなり、その光線もファームベルグはいともたやすく切り裂き食い千切ったのだ。
「さぁさぁどうした? もっと暴れて見せるがいいぞ」
「うるせぇ!」
いらだちと共に放ったいくつもの光線がひゅんひゅんと風を切りながらファームベルグに向けて飛来する。だがファームベルグは剣を振るうことすらせずに隙間をかいくぐって怜人へと肉薄する。
「ちぃっ!」
そこへさらに弾幕を張りながら、怜人は間合いを維持するために後退する。追走してくるファームベルグの哄笑が尾を引いて、あっという間に距離を詰められる。
「《暗黒魔闘光線波ァァァァァ》!」
「ぬぅ!?」
わずかな間に両の掌の間にため込んだマナを一気に開放する。一直線に放たれた赤色光線に、真正面から浴びせられたファームベルグが剣の腹で切り裂いて後退した。怜人渾身の攻撃に、その体自体には一切擦り傷すら負わせられていなかった。
「くくく、その程度か? 勇者よ」
「その呼び方やめろ。俺は勇者じゃねえ。怜人だ」
もう勇者でいることはやめたのだ。
前の異世界に置いて来た。
「ほう、そうか? ならば……レイト、だったか? いい加減、本気を見せたらどうだ」
「何だと?」
いきなり名前で親し気に呼んで来るファームベルグに怜人は思わず聞き返していた。
「自分でも気が付いていないのか? 貴様、まだ力を隠し持っているであろう。貴様の戦いぶりにはためらいにも似た雰囲気を感じるぞ」
仮面の隙間から覗くファームベルグの目はどろりとした澱のような色をしている。
「もっと求めろ! 力を解き放つことは快楽だ! 貴様はまだそのことに怯えているのだろう。この私の剣でその怯えを切り裂いてくれよう」
「お前、言ってることが滅茶苦茶だぞ。俺を強くしてどうしようってんだよ」
「無論、より高次の戦いを以て私自身がより力を解き放たんがためよ!」
大上段に剣を振り上げるファームべルグ。
そこへ指先から光線を放つが、その全てが蛇の如く伸びたニルゼググによって受け止められてしまう。
「シャアアアアアアアアア!」
大きく咢を開いたニルゼググが地面を這うようにして怜人へ迫る。その動きからは蛇と言うよりも伝説上の龍を想像せられた。
「くっ」
ガチン、と噛み合わされた咢を避けるが、衣服の一部を噛みちぎられてしまう。
ニルゼググはそれでも咀嚼して魔力に変換したようだった。
「何でもいいのかよ」
「言ったであろう、こいつは『悪食』なのだよ」
怜人の頬を冷たい汗が流れ落ちる。
ファームべルグの言葉が本当なら最悪その辺の土でも食べていたって魔力に分解できると言うことだ。だとすればあの剣は装備者に無尽蔵に魔力を供給できると言うことになる。
「異世界から勇者と一緒に来た、って言うのはどうやら本当らしいな」
「称賛に感謝するが、私としては貴様には失望したよ。貴様ならば私と同じように限界を超えて戦えると思っていたのだがな」
「それこそ買いかぶりだっての」
何か逆転できる方法はないのか。
口で無駄なことを言いながら、頭をフル回転させる怜人だったがいい案は出てこない。
その様子にファームベルグはさらに失望の色を濃くした。
「では、そろそろ終わらせるとしよう」
そう言いながらニルゼググを構える。
隙のない本気の構えだ。
ニルゼググに当たれば光線は無効化されてしまう。どうにかして剣を躱してファームベルグ本体に攻撃を当てるしかない。
怜人もまた覚悟を決めた。
腰のあたりで両手を構える。手の中に赤光が集まり球状になる。
どうにかして懐に入ってこの一撃をぶち当てる。
それだけを考えていた。
「ほう、私の期待とは違うがこれはこれで面白い。やってみるがいい」
「上から目線でうるさい奴め」
わざと挑発するように言ってやるが、じりっとより地面を固く踏みしめてファームベルグが構えを固くする。口では余裕そうに言いながらも、油断をしてくれるということはないようだ。
「行くぞっ!」
「来い!」
2人がお互いの間合いを一気にゼロにしようとした、その瞬間だった。
「きゅおおおおおおん!」
2人の間に白い巨体が割り込んできたのは。
大柄なファームベルグの体が見えなくなるほどの巨体。怜人は視界を一気に遮られて、思わず溜めていたマナを拡散させてしまった。
「な、なん、だ?」
それは向こう側にいたファームベルグも同じだった。
だが目の前の白い塊が高速で動くと、ファームベルグの体に向かって高速で細長い角が迫る。
「くおっ!?」
咄嗟に驚異的な反射神経で反応したファームベルグが剣で角を防ぐが、横殴りの一撃はかなりの威力を有しており踏みとどまることができない。弾き飛ばされるようにして後ろへ飛んで、ようやくファームベルグは目の前にいる巨大アザラシのつぶらな黒い瞳と目が合った。
「何だこの奇怪な生物は!?」
勝負に水を差されたことに怒りの声を上げるファームベルグ。
怜人はどうやら目の前に現れた物が自分に敵対的ではないと悟って若干警戒を下げた。
そこへ頭の上から声が振って来る。
「レイト兄ちゃん!」
「れ、レザック!? これは、いったい何なんだ?」
赤毛の少年に思わず問いただしていた。
「オレもよくわかんないんだけど、エレイーナ姉ちゃんがどこかから呼び出したんだ!」
「召喚魔法か……!」
一瞬で自分とファームベルグの間に割って入ってきたスピードと、ファームベルグを一撃で吹き飛ばした動きを思い出して怜人は驚嘆する。
これなら何とかなるかもしれない。
「きゅうううん?」
「……何でアザラシなんだ?」
見上げていると振り返った黒いつぶらな瞳と視線がぶつかる。
どう見てもその姿は角のあるアザラシでしかなかった。
「いや、今はあいつをやれるなら何でもいいか」
「レイト兄ちゃん、どうしたらいい?」
頭を振った怜人にレザックが訊ねて来る。
「まずはあいつの足を止める。こいつは言うことを聞くのか?」
「う、うん。何とかできると思う」
「上出来だ」
怜人がニヤリと口角を上げる。
勝機が見え始めた。
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