隔離No.7 ドラコニウスの弦楽器
【名称】隔離No.7 もしくは ソフィア・ベルのヴァイオリン
【概要】
アトワルデ・シャル=チャン(星々の歌劇の意)連合王国で作成された弦楽器。
形状はヴァイオリンに似通っている。
【異常】
使用者の熟練度に関わらず、隔離No.7を使用するだけで素晴らしい演奏が可能。
演奏後使用者はランダムに何かを失うことが確認されている。失ったものを取り戻した記録は存在しない。
破壊は不可能。破壊しようとした場合、計画者も実行者も消滅する。
【補足】
旧アトワルデ・シャル=チャン国では50年以上前、大規模な儀式が行われている。
祭儀の内容は詳しく残っていないが『価値あるもの』『奇妙なもの』を捧げた記録が残っている。また当該国の一部地域では、とある双子が祭儀のために連れていかれた記録も残っている。
以上のことから、隔離No.7をタタリと認定。
イヌダシオンへ、浄化依頼を届け出る。
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【当代イヌダシオンより、改訂】
通称『隔離No.7』は、行方不明であった大図書館現地調査員「アレクシウス・ドラコニウス」を含む、祭儀の際死亡した多数の『供物』の集合体であると思われる。
アレクシアは実弟「ヨムレイヤ・ドラコニウス」のタタリ化を防ぐため派遣されていた。旧ドラコニウス男爵領から旧アトワルデ・シャル=チャン国ナーサー地区ハメルンに移動後、ヨムレイヤの浄化にあたっていたが、村人との仲は良好ではなかった。
当該祭儀以前、村人はアレクシア家に侵入。浄化途中のヨムレイヤを発見する。
村人からの嘆願によってアレクシアとヨムレイヤは供物に指定される。
なお死亡寸前、アレクシウスは浄化の唄を歌っていたと確認がされている。弦楽器が触れなければ無害であるのは、アレクシウスがヨムレイヤのタタリを押さえている状態にあるためであると思われる。
【能力について】
ソフィア・ベル王女の覚書と手紙から判定。
『演奏した際の精神状態・もしくは感情』に応じて、相応しい効果を現す。
怒りや嘆きなど負の感情であれば喪失を、慈愛や勇気など正の感情であれば祝福を与える。攻撃した際の反応は、ヨムレイヤのタタリの残滓と推測される。
【対応】
イヌダシオンの19番『プルウィア』の名を与え、経過観察。
風評及びヨムレイヤのタタリ化が完全に沈黙すれば、異常は示されなくなると判断する。
大図書館との話し合いも設け、大図書館への帰還・受け入れについて現在相談中。
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マモノと呼ばれた技術者たち 一華凛≒フェヌグリーク @suzumegi
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