HISTORY OF 桂(後編)
(15)レディ、GO!
P161
久しぶりの登場だがセリフは一切なく、姉妹対抗の袴競争に祐巳のひとつ前の順番で参加していたことが語られたのみ。登場といってよいのかわからないが、まあしかし生存していること(というか緒雪先生が存在をわすれていないこと)が分かりカツラマニアはほっと胸をなでおろした
(16)バラエティ・ギフト
(17)チャオ ソレッラ!
(18)プレミアムブック
(19)特別でないただの一日
(20)インライブラリー
(21)妹ライブラリー
キャリアハイとなる6連続未登場。プレミアムブックはアニメ版のファンブック的な内容となるが、アニメには登場していたにもかかわらず画面写真など一切なし。キャラクター紹介にも記述がなかった。放送当時アニメ公式サイトのキャラクター紹介には桂の解説があったという怪情報があるが真相は不明である。
(22)薔薇のミルフィーユ
P109
『白薔薇の物思い』にておよそ二年ぶりの登場。だが蔦子の『志摩子の様子が変だと桂さんから聞いた』というようなセリフがあったのみで祐巳と会話するどころか姿すら出てこないというありさまであった。
(23)未来の白地図
(24)くもりガラスの向こう側
(25)仮面のアクトレス
ここも連続未登場。もはや貫禄すら感じられる。
(26)イラストコレクション
なんとひびき先生直筆のイラストが! 蔦子、真美と三人で並んでいる絵が掲載された。これまで挿絵が一切なかっただけにカツラマニア発狂! だが。このイラストは真美の妹の高知日出美であるとする説もある。確かに真美の隣で新聞を持って立っているのでそういわれるとそうも思えてくる……。個人的な見解としては髪型や髪色から桂さんとみてほぼ間違いないとは思うのだが、日出実もアニメ版のビジュアルではわりと似た感じのショートボブヘア―であり断言はできない。
イラストコレクションはページ数が書いていないが掲載ページは真ん中よりちょっと後ぐらい。まあカツラマニアであればこのページだけ異常に折り目がついているのでわざわざ探す必要もないが。
(27)大きな扉小さな扉
未登場。イラストコレクションのイラストが日出実だとすれば5連続未登場となる。
(28)クリスクロス
P14~15
久しぶりの登場! しかもセリフつき! 桂さんのセリフはなんと『パラソルをさして』以来。単行本巻数で17冊ぶり、期間でいうと5年ぶりである。3年間の学校生活で5年間登場しないとは恐ろしいことだ。むせび泣くカツラマニア。カツマニが持つマリみての単行本はこの巻だけびちょびちょである。
役どころとしては見知らぬ後輩からバレンタインチョコをもらってとまどう祐巳を励ますというもので2ページ程度の短い会話であったがこれがこの後の大活躍(当社比)の布石となる。
この辺で先生が桂さんにインターネット上で妙な人気があることに気が付いたという説がある。
(29)あなたを探しに
未登場。バレンタインデートの話であるので致し方なし。
(30)フレーム オブ マインド
P41~46,72~74
短編集となっているこの巻にて、桂さんと同じテニス部所属であった立浪繭のエピソードの前後(緒雪先生のいうところののりしろの部分)に登場。蔦子にテニス部の卒業記念写真の撮影を依頼しに薔薇の館におとずれた。祐巳は桂さんが薔薇の館に来るなんて久しぶり! と驚いていたがむしろこちらとしては過去に一度でも来たことがあったことに驚きである。桂としては非常に長い登場シーンであり、初期のころにちょこちょこあったように単に読者に設定や状況を説明するために長いセリフをしゃべっているわけではなく、桂というキャラクターとして元クラスメイトの祐巳や蔦子と仲良く会話する姿に冗談ぬきに感動を覚えた。立浪繭に対する思いを吐露したり、蔦子と会うのをジャマする内藤笙子に憤慨したり感情豊かな彼女を見ることのできたこの巻はカツラマニアに取ってバイブルとなっている。
なおこのときの桂はテニスのスコート姿である。挿絵もなくアニメ化もしていないのが非常に惜しまれる。祐巳×桂派には有名な話だがこの桂のテニスウェア姿を見た祐巳が地の文の中で漏らした感想『白の短いスコートが可愛い』というのは祐巳が桂に対して感じた唯一のポジティブな感情である。いやマジで。もちろん嫌いなわけはないんだけど桂さんいい子だなあ、かわいいなあなどと考えたりするシーンは他に一切なく非常に貴重であるといえる。服を褒めただけだけど……。
(31)薔薇の花かんむり
(32)キラキラまわる
(33)マーガレットにリボン
大活躍からのまさかの三連続未登場。しかしこれは後の大暴れのために力を溜めているにすぎない。
(34)卒業前小景
P20~39
ついにこの時が来た! 「お姉さまのラケット」のタイトルで桂主人公の短編が掲載! 単行本の折り込みにも桂のストーリーが掲載される旨が記載されており編集部からも期待されていたことが伺える(?)。
『いとしき歳月(後編)』で語られた憧れのテニス部副部長からラケットをもらった事件の真相やその後の顛末が語られた。
緒雪先生得意のちょっとミステリー仕立てのトリッキーな展開、お姉さまの桂への不器用な愛情、桂と祐巳の友情など見どころ満載であり、桂さんの話だということを抜きにしても傑作短編エピソードでありカツラマニアならずとも是非改めて一読いただきたい。
なお桂の妹や憧れの先輩は名前が明らかになったが、お姉さまについては名前不明なまま。ついでに桂さんの苗字も不明なままであった。
(35)ハローグッバイ
P36
卒業式当日の朝、祐巳たちが二年藤組にお花を取りにきた際に姿を確認。本編ラストとなった巻にも一応出演を果たした。
(36)リトルホラーズ
P192〜193
短編『胡蝶の夢』に登場。善紀と春氷が掃除をサボっていることをじゃっかん憤慨しながら周に伝えた。一瞬のみの登場だがゲストキャラが主人公になるタイプの短編に登場したのはこれが唯一。
(37)私の巣
(38)ステップ
未登場。どちらも番外編的な内容なので致し方なし。
(39)フェアウェルブーケ
P100〜123
ついに最終巻。短編エピソード『昨日の敵』に全編を通じて登場! 桂が一年桃組のころのエピソードで、主人公となるクラスメイトの麻丈が日本史が苦手という相談を祐巳、志摩子、蔦子、レアキャラ仲間のみゆきらと共に聞く。
麻丈とは中等部時代からの付き合いで登場キャラの中で一番仲がいいらしく、このエピソードに限っては祐巳や志摩子らよりも目立っていた。麻丈の相談をみんなに半ば無理矢理聞かせたり、麻丈のアイドル好きを暴露したり、本筋とは関係ないが志摩子さんにどの薔薇さまがタイプか聞いて困惑させるなどなんとも彼女らしい活躍で輝かしい桂ヒストリーに優秀の美を飾った。
【総評】桂とは結局なんだったのか
桂とは。マリみてのもう一人の主人公である。
マリア様がみてるとは、平凡な生徒にすぎなかった祐巳が祥子との出会いをきっかけに山百合会の幹部となり様々な経験としていくというシンデレラストーリーであるが、桂のキャラクターとしての人生も最初は解説キャラの脇役から始まって徐々に全く出番がなくなるものの、後半にいくにつれなぜだか徐々にキャラクターに魂が宿り、ついには一編の主人公にまでなった。というものでこれはまさにシンデレラストーリーでありマリア様がみてるのもう一人の主人公であると言っても過言ではない。
ごめんそれは過言。でもただ登場するだけでなんだかわくわくさせてくれて、登場しなければしないで「また出ないのかよ!」とツッコませてくれた桂さんが好きだ。
令和マリみて研究所 しゃけ @syake663300
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。令和マリみて研究所の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます