ああ、切ないなあ……という気分です。
誰も救われなかったんですよね。
なのに風景は何事もなかったかのように、静かで、美しく……。
すべてが自然に還ったというところでしょうか。
怒りや悲しみの行き場を失った魂は、其の場に静かに留まるような気がして。
ジョシュとライアンの魂は、これからもそこで一緒にいるのではないかと思いました。
ライアンがジョシュに本当のことを言わなかったのは、わかるような気がします。
彼のためを思ってしたこと、否、自分の感情に任せてしまったこと。結局、そうすることで、彼の心を自分に向けることに成功した。けれども、それは、結果としてジョシュを追い詰めることになり……。三人とも何もかもを失ってしまったんですね。
ライアンの一途さが引き金になったのかな、と思うと、やっぱり切ないお話でした。
とても悲しいのに、とても美しい物語を、ありがとうございました。
作者からの返信
一気に結末まで読んでくださってありがとうございます!
すみません、悲惨な結末で(汗) なのに静かで美しいと云っていただけてありがたいかぎりです。ラストシーンは自分でもかなり気に入っているので……。
映画などでもよくありますが、大切な人のためと思って罪をかぶるとか庇ったりするのは、絶対に相手のためにならないですよね。そうしなければ殺される、とかまで行く場合は別ですが、庇われて罪の意識を感じないような人間は、そもそも誰にも味方されない気がするし(笑)
しかも心の弱いジョシュ、やっぱりこんな結果になってしまいました。。。でもライアンの所為とも簡単には云えないですよね。三人が三人とも少しずつ弱くて、足りなくて、ずれてた、みたいな。でも悲劇って往々にしてそんなものかなあ、なんて思います。
読んでくださって、一話ごとに丁寧なコメントをありがとうございました!
烏丸さん、こんにちは。
思い出しました。まだ、ブロ子さんとも知り合えていなかった頃、こちらを拝読しておりました!
誰も幸せになれないのに、何故か納得のいく結末と、バイクやクスリの細かい記述。
皆さんのコメント欄の充実ぶり。
そうです、まだ豆がまめだった頃、❤を残すことにもドキドキしていた頃に拝読しておりました!だから❤もないのです。申し訳ございません。
こちらは、プロの方なのでは?と思って拝読しておりました作者様をさん付けでお呼びして、長いコメントも遠慮せずに書けるようになるとは!でございます。
改めて烏丸さん鐘古さんを勧めて下さったブロ子さんと、作者様、烏丸さんに感謝でございます。
すみません、自分語りが長すぎました。
とにかく、通りすがりの読者が拝読しても、ものすごく重厚な短編集でございました。今は言わずもがな、でございます!
作者からの返信
豆さん、こんにちは。
なんと! 以前にも読んでくださっていたのですね、嬉しいです~、ありがとうございます!
♥なんてどうでもいいんですよ。私はどちらかというと♥は「ここまで読んだ」印として、自分用にあるもののようなつもりでいます。アプリではなくブラウザならログインせずに読めるんですし、必ず♥をつけるというわけでもないですよね。(*^^*)
それと、私はもちろんプロなんかじゃないですよ(笑) でももったいないお言葉をありがとうございます! (*ノェノ)キャー
というか、今日はとってもたくさん一気に読んでくださって……! うわぁもう追いつかれるのも時間の問題では!?(汗) いま連載中の短篇集も読み始めてくださって、私はもう崖っぷちに追いこまれたような気分です……。(^^;
ノートも覗いてくださって、フォロー、コメントまでありがとうございました!
すごくロックで映画のようなお話だったなと。誰も幸せになれなかった点、バッドエンドといえるのだけど、読後感を悪いと思わなかったは、この結末に納得がいってしまったせいなのかなと…。
場面が映像で見えるほど、状況の描写も秀逸で、最後のシーンも最高でした。
作者からの返信
MACKさん、おはようございます。
ちょっと長めなお話なのに、一気に読んでくださってありがとうございます!
ロックで映画のような、というのは、ロックと映画が大好きな私にとって最大の賛辞です。嬉しい~(*^^*)
バッドエンドな結末も、読後感を悪いとは思わなかったと云ってもらえてほっと安堵しております。まあ、だめな人はだめなんでしょうが……。
たくさんお褒めのお言葉をいただき、本当にありがとうございます。励みになります!
烏丸千弦様
うわ~ぁ……
静かな、幻想的な景色の中、鳴り響く一発の銃声。一斉に飛び立つ鳥の群れ。
バッドエンドと言うにはあまりにも美しいシーンに、暫し言葉を失いました。ようやく出て来たのが、うわ~ぁ……。
烏丸千弦様、あなたは神ですか!?
作者からの返信
一気に読んでくださってありがとうございます!
美しいとか以前に、シーンが浮かんだなら嬉しいです!
自分の頭の中でははっきりと、朝ぼらけの空と、屋根の向こう側に見える鬱蒼とした木々から、ばーっと何十羽もの黒い影が飛びたつ映像が見えてるんですよ(笑) それを必死に文章に写し取ろうとしてこうなったわけですが、カメラ(?)が移動しているから、ライアンが引き金を引いた瞬間ははっきりとは書けなくて。でも、これで正解だったかなと今は思っています。
神は……いやです(?w) 過分にお褒めくださってることはわかりますが、神って万能じゃないですか。たぶんこの世に不満なんかないし、もしもあってもすぐに消せるんじゃないかと思います、神って。
私は不満や言いたいことがあって、目指したいけど手が届かないところがあるような、未熟だけど伸びしろがある位置でハングリーにやりたいです。満足したらそこで終わりだと思います。……おっと、ゴメンナサイ、なんかかっこいいこと云っちゃった(でも本音です・笑)
うわぁ……切ない……。
ちょっとずつみんなすれ違っていって、誰も望まぬ形に落ちていくのが物悲しいんですが、だからこその良さを感じます。物語として美しいです。
発見された彼らを見たらきっと大騒ぎになるでしょうし、いろんな憶測が飛び交うんでしょうね。けれど、本当のところは誰もわからないというのもまた良さだなと思いました。
ほっこりする話もありましたが、烏丸さんらしさがとても出ていて今ところ短編集の中で一番好きなお話です。
残りのお話も楽しみに読ませていただきます。
作者からの返信
黒月さん、こんにちは。
なんと! 黒月さんに読んでいただくとしたらいちばん心配だったこのお話を、「一番好き」と云ってもらえるなんて!
本当に、けっして叶わぬ一方通行の想いと、ちょっとしたボタンのかけ違えによる哀しい結末なんですよね。物語として美しいだなどと、もうすっごく嬉しいお言葉です! ありがとうございます!
発見されたら……確かに、想像するとかなり大変なことになりそうです(^^; 遺体が二つ→リヴィの行方がわからない→でも車はある→ボートがない→湖の捜索、ってな感じになるのでしょうが……ジョシュが、自分がリヴィを殺したと思い込んだ、なんて絶対わからないですよね。
さて、もうあとはこんなヘヴィなお話はないので、ご安心ください(笑)
コメントをありがとうございました!
うぉ~ 堂々たるバッドエンドですね。登場人物がみんな死んじゃう系のお話は苦手なのですが、ここまで清々しく(?)死ぬと逆に好感がもてます。すみません、例によって適切な言葉が見つからないのですが、好きです。
過失致死とか、正当防衛が認められるかなと思ってましたが、見事などんでん返しでした。ライアンの仕事がちょいちょいプロw 魚の伏線も効いてます。
作者からの返信
橋本さん、こんにちは。
あちゃー、苦手でいらっしゃいましたか……すみません、三人とも殺してしまいました(^^;
ちょいちょいプロ(笑) ですよね、抽斗を下から開けたりカードは抜かずに現金だけ盗ったり銃が扱えたり、ライアン絶対陰で悪いことしてきてますよねw
ミステリをお書きになってる橋本さんに見事などと云ってもらえて、すっごく嬉しいです! ありがとうございます!(*^^*)
こんにちは、千弦さん。
物語もそうですが、出てくる小道具のひとつひとつが千弦さんらしいですね。
第二話で手にしたグロックがどんな場面で火を噴くかなとわくわくしていたら、最後の最後でこんな使われ方をするとは…!
睡眠薬たちもすっかりアブナイ遊び道具で、ラングラーは赤いしミネストローネもビーツが入って赤いし。
ライアン、ジョシュ、リヴィ、三人三様の弱さと狡さと純真の産んだ悲劇なのかな、と思いました。
作者からの返信
琳さん、こんにちは。
銃、なにに使われるかわくわくしてくださっていたんですか、すみません……こんな使われ方でした(^^;
小型な銃っていろいろあるけどどこのにしよう、シグかなベレッタかなワルサーかなって迷ったんですが、やっぱりグロックになりました。こんなふうに趣味がどうしてもでてしまう……w
>“三人三様の弱さと狡さと純真” ……ああ、まったくそのとおりですよね。リヴィに第一話の真尋のような強さがあれば、またはジョシュに卑怯だと自覚しつつもライアンを利用し続ける逞しさがあれば、そしてライアンに、これでジョシュは自分のものだ、くらいの不純さがあれば……少なくとも三人共が死ぬことはなかったのかも。
琳さんのお言葉のおかげで、更にこの作品への思い入れが強くなりました。うぅ、やっぱりライアンもったいなかったな……。
コメントと、☆をみっつもありがとうございました!m(_ _)m
Oh mio dio ! Oh mon dieu ! オーマイガー! なんてこったい!
これはしてやられたわ~~~! 見事なミスリード、さすがでございます千弦さん。
そういえばリヴィの遺体の処理はどうしたんだろう?
そのうち出てくるのかな、って思ってたら、まさかの! そう、まさかの! ですよ。
いやしかし想像以上の悲劇でしたけど、ライアンはある意味純愛を貫いたわけで、バッドエンドとも言い切れないのでは?と思ったり。(いわゆるメリバってやつ?)
でもって冒頭の夕暮れ時の美しい景色の描写とラストの悲劇とのコントラストが素晴らしかったです。
夕暮れ時の湖畔で佇む二人の映像がぱーっと浮かんできましたよ。
美しいシーンだけに、そのあと起こる悲劇をより悲しく感じます。
読み終えて改めてThe Crystal Shipを聴くと、よりいっそう悲しみにひたひたと侵食される感じがありますね。
いやー、悲しいけど美しい愛の物語でした。
8話目も楽しみにしてまーす\(^o^)/
作者からの返信
おおぅ……読んでくれた人みんな、なんか叫んでる……。。。(ぉぃ
いつもありがとうございますNORAさん。いっぱい褒めてくれて、もう☆まで……! 愛してるぅ(涙
なんだか皆さん、ライアンに好意的な感じがするのが意外な気がします……だってライアン、けっこう悪いでしょ!? 冷静に死体の始末したとか以外にも、抽斗を下から開けていくとか銃が扱えるとかためらいもなくお金盗っちゃうとか……。そんでジョシュにはいい顔して、大事なこと云わないし……でもかっこいいんだけど(書いたもんが云うなw)
景色の描写とか、思い浮かべてくださって嬉しいです! 悲しいけど美しい……そんなふうに云ってもらえて感激です。いつも本当にありがとうございます(*^^*)
八話めはまたアメリカが舞台ですが、こんなに重くはないです。猫たんでてきます。お楽しみにー☆
いやあーーーーん!!
と心の中で叫んでしまった……。
何と皮肉な展開でしょうか。皮肉としか言いようがない。
ここまでがっつり書ききってあるバッドエンドはむしろ潔いですね。
「土の下で薔薇の根が絡まるような」この表現好きです。それが叶ったと考えていいのか、結局独りよがりであったのか、そのなんともいえないところも。
Duran Duranのバージョンがハマります。あああ……
作者からの返信
きゃーごめんなさーーい!!
すみませんすみません、ホントこんな最悪な展開で……(汗) まさかのリヴィ→ライアン→ジョシュという、決して叶わないうえに屈折しまくりな三角関係の果てでした。しかも全員死亡(滝汗)
がっつりバッドにも程がありますよね、むしろ潔いとか、そのくらいしかフォローのしようがなくて申し訳ないです。。。
こんな結末なのに表現を褒めてくださって、柊さん、なんてお優しいの(感涙) Under the rose、薔薇の下って確か秘密とかこっそりみたいな意味があったなあと思い、ちょっと入れてみました。
でもって、結局ライアンが守ることのできた「誓い」は、どこか遠いところに行くのにも付き合ってやる、ってところで……『水晶の舟』というのがどんなものなのか、私にもわからないんですが、ふたりはそれに乗って彼岸まで漕ぎだしたのかなあと……そんな感じでゆるしてください……。
オーマイガー!
平べったい族の日本人なのに、何度も言ってしまいました。
うん、ジョシュがライアンの気持ちに気付いていたのは想像してました。
ライアンの気持ちに甘えて呼び出した事、自殺しちゃうのは考えてなかったです。
ライアンとの愛を育んでいたあとでも、罪悪感は消えなかったでしょうね。
ジョシュの人となりがよく分かる最期です。
ライアンがまさかの殺人、死体遺棄をしていたなんて!
冷静さに驚くとともに、ラスト。もうなんて事でしょう。
嫉妬、妬み、コンプレックス、愛情、本性、アイデンティティ、人間らしい短篇
これぞ、千弦さんワールドです。本領発揮、真骨頂ですね。
曲を聴いたら、いい意味で鳥肌が立ちました。めちゃくちゃ合ってます。
バッド、サッドエンドですがすごく良かったです。
作者からの返信
ハナスさん、こんにちは。
オーマイガー(笑) 云っちゃいましたか、でもその言葉はギリセーフですw 私、映画とか観ながらついシ◯◯とか、ガッ◯◯とかファ◯◯とか、いつも云ってます……石鹸で口洗ってこなきゃw
これ、ひょっとして初のバッドエンドかしら……と思っていたのですが、『Extra edition』のニールのアレは一応バッドエンドかもなので、ふたつめでしょうか。バンドにバイクに銃に薬と、マイワールドだなーとは自分でも思っていましたが、“嫉妬、妬み、コンプレックス、愛情、本性、アイデンティティ”で真骨頂などと云ってもらえるとは! すごくよかったとのお言葉もとーーっても嬉しいです、ありがとうございます! また自信をつけさせていただきました……調子に乗りすぎないよう気をつけまっす☆
曲、あってますよね! よかった~。これが書けたのもこの曲と、読んでくださる皆さんのおかげです。本当に感謝です。
何という悲恋でしょう……。
大きなスクリーンで長編映画を見終わった時のような読後感を覚えています。
これもまた愛の形の一つ。
どうあがいても普通の幸せに辿り着けないなら、こうするしかないのですよね。
ジョシュへの愛を完遂しようとしたライアンの決意、見届けさせていただきました。
作者からの返信
スエテナターさん、こんばんは。読んでくださってありがとうございます!
誰も悪くない、実はたんなる不運な巡り合わせだったとも云える悲恋の結果ですが、納得してもらえたようでほっとしています。長編映画を観終わったようとのお言葉もとても嬉しいです。
ジョシュは堪えきれずこんな結末になってしまいましたが、もしもジョシュとライアンがふたり逃避行の旅に出たとしても、やはりうまくはいかなかっただろうなと思います。。。
コメントをありがとうございました!