逃走中って結構難しいもの
家から咄嗟に俺は逃げ出したが、高校に友達がおらずと言うか自己紹介で事故ったせいで悲しみの向こうに到達してんだけど!!
「はぁ~・・・ほんっとに、何であんな自己紹介しちゃったんかな!!」
俺は月夜の街並みを全速力で駆け抜ける。そこは何処にも居場所のなくて寂しさが包む世界。
「・・・ここ、ドコ?」
そしてどこか分からなくなって迷う・・・これって・・・物語、終了の合図か?
くうき先生の作品のご愛読ありがとうございました!次回作にごきt・・・
「ってなるかい!!」
俺は、自分で自分にツッコミを入れて取り敢えず近くにある公園にあるベンチで一息入れた。
「・・・はぁ・・・はぁはぁ。」
切れ切れとした息といつも運動していない体が完全に悲鳴を上げていて俺はここで力尽きていた。
「「ふふふ・・・♪」」
その月夜・・・まだ近くにはいないのにあの二人の笑みがうっすらと・・・
「・・・ってあれ?ここって、家!?」
「ふふっ!!そうですよ。義兄さん。ここは私との愛の巣ですよ?」
「そうよ・・・正確には私たちのね?」
「・・・」
気が付いたら俺は、天井のある建物・・・基、自宅に俺は連れ戻された。
「な、何で・・・俺は家にいるんだ?」
浮かんできたのはただ疑問。そして起き上がろうとしたとき、完全に不穏な感触が手に伝わっていた。
「う~ん、飯食べよ。」ジャラッ・・・「へっ?」
「「フフフッ・・・」」
その笑みは、何処か怖さと色欲におぼれた姿の彼女たちが瞳の中にハートを輝かせてこちらへ迫ってきた。
「ちょっ!?・・・ってなんじゃこりゃ!!」
時はすでに遅かった。俺は、違和感の正体が鎖と手錠につながれていると知って顔を青くした。
「それじゃあ・・・」
「千代お姉さま。」
「お姉さま!?お前ら昨日まで喧嘩してたよねっ!?」
「ふふっ、甘かったわね健司君。」
「なっ!何だって!?雪宮!!」
「なっ!!」
この時、俺は膝から崩れ落ちた。
そうして、今俺は昨日に引き続き、貞操を守っている。二人のヤンデレ少女から盗られないように。全力で。
でも、いつか好きだって堂々と言えるようになったらその時は考えよう。
昨日出会った少女、実は俺の裏の姿を知っている くうき @koooodai
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