ヤンデレ美少女に重度のブラコン義妹。俺の貞操はいずこへ?

 ・・・俺は一瞬でも救われたと思ったのがバカだった。俺の義妹である鎌倉千代かまくらちよはとてつもないブラコンを患っていることをすっかり忘れていた。

「義兄さんは私の夫何ですからっ!何てるんですか!?」

「いやいや。何言っちゃっての!?千代!!」

「何言っちゃてるの?じゃないですっ!こんな女狐に誑かされて義兄さんは何でそんな鼻の下伸ばしてるんですか!?」

「伸ばしてるかっ!逆に手錠されて既成事実、作らせようとしてんのに!」

・・・そこから小1時間、俺と千代と雪宮はガミガミとあ~だこ~だ言いながら修羅場を迎えていた。そしてその結果。

「雪宮先輩!これは・・・」

「えぇ、そうね。千代ちゃん。なら・・・・」

「それいいですねっ!!」

「・・・お~い、2人とも?」

何故かこの場で最も巻き込まれている人をガン無視して2人は話し合いをしていた。・・・お茶をすすりながら。


 結局俺はなんやかんやで釈放されていったん家に帰ることにした。

「なんだったんだ?アレ。」

何て、さっきのことを思い出そうとするとガチで悪寒が走るから急いで脳内から抹消しとこ。まぁ、気晴らしに配信でもするか。


これが俺にとって後悔を辿るルート王手だったことはこの時まだわかっていなかった。


『はいはい!どうも~タケツカで~す。今日は・・・雑談配信です!』

俺の、少し疲れている声にリスナーからの心配声もあるが静か~に俺はコメ欄を見ながら質問を返していく。そして、配信を始めていった。

 そして小1時間話に話しまくって今日分の配信を切った・・・その直後、俺がベッドに入ろうとした。絶望の王手が詰みと化したのは。

「・・・」

「「・・・・」」

「し、失礼しましたっ!!」

俺は一目散に部屋から逃げようと画策した。しかし、2人の目は何処か殺気を纏い覚醒を始め、俺のことを追いかけ始めた。そして、俺は逃走を決行した。

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