夏に関する断片的な思い出を、一話毎六〇〇文字で描いていった作品。楽しかったり、おいしかったりする、素敵な夏の思い出が読んでいるだけで蘇ります。しかし、夏は楽しいだけではありません。たくさんの顔を見せてくれる夏を、心ゆくまで味わいました。
夏のベストソング集って感じです。お話というより詩って感じが、本当好き。特に好きなのは4話の「夏が慮る」。ネタバレになったらいけないので好きな表現は控えますが、夏の切ない思い出は嘘みたいに色濃く残るなって思いました。拙い感想ですが、本当に好きな作品です。