海に絵を流した日

作者 椿恭次郎

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★★★ Excellent!!!

僕と佳奈美の青春の1ページ。
ただし『ちょっと風変わりな』という言葉が付く。
冒頭から"からあげくん"や"海外産グミ"などのパワーワードが登場する。二人の微妙な関係や風変わりな佳奈美がより厚みをもって想像出来る。テトラポットで先輩と一緒にあの毒々しい色のグミを食べるとか、高校生なら絶対に恋愛に発展しないだろとか思わず突っ込みたくなる。
きっと佳奈美は先輩が気になっていたんだと思う。けれどどうやっても伝わらない、どうやっていいかも分からない──そんなもどかしさを私は感じた。
もしかしたら先輩は超鈍感なのではなく、(当時は)気がなかったのかなとすら思わせる。
けれど男と女の伝え方のすれ違いというのはいつの世もあることで。
それに数年後に気がつくこともあるだろうなという青春の追記1ページを最後の一行に感じた。