幽明の英雄譚

作者 小辰

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★★★ Excellent!!!

 何度死んでも復活する剣士の男と、若い死霊術師の男が出会い、悪を討つための旅に出る物語。

 ゴリゴリの中華風ファンタジーです。
 とにかく本格的というか完成されているというか、どっぷり浸れる古代中国の世界が最大の魅力。

 漢字が多く展開も硬派めなのに、すいすい読めてくっきり想像できる。この物語の飲み込みやすさは本当に素晴らしいです。
 何も知識のないいち読者(自分です)から見て、厳密にはわからないはずのものが出てきていても、余さず想像できてしまうことの凄まじさ。

 物語の筋そのものは、出会ったふたりの男が目的を果たすために同行するというもの。
 剣技と死霊術を駆使して目的の敵を倒す戦いのお話であり、つまりバトルも魅力ではあるのですけれど、でもなにより好きなのがその結果というか、このふたりの関係性。
 より正確には、その繋がりのようなものができていくまでの過程が、そのまま物語となっていることです。単純に彼らのキャラクターが好きというのもあるのですけれど、でもそれ以上にこのコンビ感がとても素敵なので……。

 なんだか完成度の高さのようなものを感じさせる作品でした。どっぷり浸れる雰囲気の濃さが好き!

★★★ Excellent!!!

 死霊使いの男と、死んでも蘇る異能を持つ男が戦う中華ファンタジーでした。
 死んでも時間をかけて蘇る王叙鶴と、彼の墓に術を掛けて使役しようとしていた謝玄幽の二人を中心にして様々な物語が起きていきます。
 死霊術師の謝玄幽がなかなかに喰えないやつだったり、ストイックで気位の高い王叙鶴が戦う理由や、王叙鶴の強さ、知り合ったばかりの二人が共闘する様子などエンタメ小説としてめちゃくちゃ面白かったです。
 王叙鶴が本当にめちゃくちゃカッコいいので、不遜な男やストイックな武人みたいなキャラクターが好きな人は是非読んでみて欲しいです。