LV9 ギルド結成ッ!

 ダンジョンから出て、シルフの里に戻ってきた俺たちはリンが先頭になって話を始めた。。

「エッジ、あい。あなたたちに相談があるんだけど……」

「うん? なんだ?」

 突然なので驚いた。

「あたしのギルドに入らない?」

「「ギルド?」」

 おれとあいが口を揃えた。あいも知らないようだ。

「うん、一昨日に実装されたギルド機能があるじゃない? それであたしさ、ルミエルとユミエルが来た時に作ったのよ」

「それで俺たちも?」

「うん、ダメかな?」

「……まず、どこにホームがあるのか見せてくれ」


 それでついてきたのは……見覚えのある店だ。

「ここは……」

「リンの店、だよね?」

「そう、この建物全部がギルドホームよッ!」

 リンの店がある一階を含めた高層ビルがギルドホームらしい。

「なんか……一階にコンビニがあるマンションみたい……」

 あいの言う通りだ。俺もそう思った。

「なるほどな、リンの素材屋も機能ができると」

「ええ、賃貸じゃあなくなったからね」

「上がってみていいか?」

「いいわよ」


 中は、中々綺麗なオフィスマンションといった感じか。

 会議室や宿の機能があるとは実に豪華だな。

「なんか、ホテルに来たって感じだね……」

「まあね……あのメダルを使ったからね」

 あのメダル? それって……。

「アタルがくれたものか?」

「うん、普通に買おうとしたら高かったんだけど、メダルと交換で貰えちゃったのよ」

 あのメダル、そんな効果があったのか……。

「ところで、経営は大丈夫なのか?」

「大丈夫よ、素材さえ集められれば」

「なるほど、それで俺たちを――」

 あいがいればドロップし放題だもんな。

「それもあるッ! けど、そうじゃないのよ……ッ!」

「リン?」

 あいの【ビギナーズラック】が狙いだけではない、と?

「あなたたちはこの世界で出会った最初のフレンドだから……」

 そういうことかよ。

「まったく、変な誤解させて……」

「ごめん」

 でも、まぁ……。

「それならいいぞ。どうせ、どこかのギルドに入らないと勧誘が収まらないからな」

 特に、あの決闘を観ている連中は多かったからな。

「わたしもいいよ。リンには世話になってるし」

 あいも快諾した。

「うんッ! ありがとうッ!」

 ちょっと待てよ、と兄さんが割って入る。

「さて、俺たちはどうするか?」

「そうですね、蒼刃さん。俺たちはこれから――」

 あ、そうだ。

「リン、その代わりと言ったらなんだけど、この二人も入れてくれ」

 兄さんとトーユが意外そうな顔をしてこちらを見つめてくる。

「いいのか、エッジ?」

「いいよ、兄さんがいてくれた方がギルド的に助かるし、トーユだって防御役には打ってつけだ」

 なるほど、と相槌を打つリン。

「そうね。いいわよ、二人に異論がなければ」

「ああ、初心者だが、よろしく頼む」

「俺もだ。遅れないように頑張ります」

「よし、四人も追加、と。順調じゃない、あたしのギルドはッ!」

「リン、わたしたちは……?」

「入れてくれる?」

 不安そうに訊ねたルリエルとユミエルだが、リンはいやいや、と言って、

「アンタらも入れるに決まってるじゃないの」

「「ありがとう、リンッ!」」

 ルリエルとユミエルもギルドに追加、これで七人になるわけか。

「ギルド名って決まってんのか? マスターさん」

 俺が訊ねると、リンはえっと、と首を傾げ始めた。考えてないのか。

「それなんだけどさ、エッジが決めてよ。最初の命令ね」

「ええッ!?」

 大役をそんな雑に決めていいのかッ!?

 とりあえず任された以上、いい名前にしとかないと批判されるぞ。

 えっと、そうだな……。これがいいかな。

「【虹龍の鱗】、はどうだろう?」

「虹龍? どうして?」

「俺らって、色とりどりに揃っているだろ? だから、虹色と赤龍を掛け合わせてみたんだ。鱗は一つ一つ違う色のイメージだ」

「はあ……虹に茶色、黒なんてないでしょ?」

 案の定批判されたよ。

「いやなら撤回するけど?」

「ま、命名を与えたのはあたしだし、それでいきましょ」

 えッ? 俺は開いた口が閉ざせなかった。

「いいのか?」

「黒と茶色がある虹なんてあたしたちだけでしょ? これならダブることもないし」

 そういう問題か?

「それじゃ、登録するわね。【虹龍の鱗】っと」

 ギルドが登録されてピコン、という音が鳴っただけだな。

「いまいち実感が湧かないね」

「俺もだな」

 他のみんなも実感が湧いてこないようだな。

 ともかく、ここが俺らのホームになるわけか。

 ギルドマスターから一言。

「これからよろしくね、みんなッ!」


【虹龍の鱗】

【リン】 LV20 ギルドマスター

職業【ナタク】

〈HP〉250 〈MP〉300(50)

〈STR〉270(70) 〈VIT〉180 〈INT〉280(100)

〈AGI〉130(50) 〈DEX〉80 〈LUC〉D

ドライブ【アルトロン】

『二頭の火龍を使役する』

武装【青龍刀・火焔】属性:火 STR70

特殊防具【赤龍の衣】強化:火 耐性:氷 MP50 INT100 AGI50


【エッジ】 LV20 リーダー

職業【忍者】

〈HP〉120 〈MP〉200

〈STR〉225(105) 〈VIT〉40 〈INT〉240(120)

〈AGI〉370(150) 〈DEX〉220 〈LUC〉C

ドライブ【神雷】

『一定時間、自身が神速になる。周りがスローモーションになり、自由に動けるようになる』

武装【極夜の殺刃】×2 吸収:闇 STR60+45 AGI20×2

副武装【ベレッタ】属性:火&氷 STR20×2 装弾数15発 リロードタイム4秒

特殊防具【水龍王の籠手】×2 強化:水 耐性:火 INT40×2 AGI30×2


【あい】 LV15

職業【メカ少女】

〈HP〉300 〈MP〉120

〈STR〉230(80) 〈VIT〉180(30) 〈INT〉150

〈AGI〉180(30) 〈DEX〉150 〈LUC〉X

ドライブ【ビギナーズラック】

『LUCがXランクになる。常に発動する』

武装【ヘカート・ヘヴィカスタム】 STR50 装弾数7発 リロードタイム10秒

副武装【ベレッタ】属性:火&氷 STR20×2 装弾数15発 リロードタイム4秒


【蒼刃】 LV5

職業【鍛冶屋】

〈HP〉150 〈MP〉80

〈STR〉200(80) 〈VIT〉120(40) 〈INT〉80

〈AGI〉130(50) 〈DEX〉80 〈LUC〉E

ドライブ【修羅】

『VITを犠牲にSTRとAGIが上昇する。任意に切り替えが可能』

武装【鬼刀・二流】STR40×2


【トーユ】 LV5

職業【聖騎士】

〈HP〉200 〈MP〉120

〈STR〉90(30) 〈VIT〉150(50) 〈INT〉90

〈AGI〉50 〈DEX〉30 〈LUC〉A

ドライブ【オートリカバリ―】

『発動中はHPを自動回復する』

武装【ナイトソード】STR30

盾【グランドシールド】VIT50


【ルリエル】 LV5

職業【探検家】

〈HP〉120 〈MP〉120

〈STR〉80(40) 〈VIT〉70(30) 〈INT〉130(40)

〈AGI〉90 〈DEX〉100 〈LUC〉S

ドライブ【サーチアイテム】

『一定時間、周囲のアイテムを鋭く感知する。ドロップアイテムが強い敵に会っても感知する』

武装【マジックハンド】×2 STR20×2 INT20×2


【ユミエル】 LV5

職業【魔導士】

〈HP〉100 〈MP〉150

〈STR〉30(20) 〈VIT〉90(30) 〈INT〉170(40)

〈AGI〉80 〈DEX〉90 〈LUC〉B

ドライブ【スペルアーマー】

『魔法発動中は瞬時に無敵時間が入る。常に発動する』

武装【マジックボウ】STR20 INT40

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ビギナーズラックは続くよ、どこまでもッ!! @WaTtle

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