第164話 文化系パトロン古谷良二

「そっ、そんなバカなぁーーー! こんなことがあっていいのか?」


「どうされたのですか? 良二様」


「大変だ! マッスルソーサラーの連載がもうすぐ終わってしまう!」


「『マッスルソーサラー』?  このところ良二様お勧めの漫画ですね。連載が終わってしまうのですか?」


「確かに連載順位は巻末に近かったけど、週刊少年マックスで、今一番面白い漫画なのに……。なぜだ! なぜマックスソーサラーが終わってしまうんだ!」




 この世界の文明、生活レベルを維持するべく、日々頑張っている俺の数少ない楽しみである漫画。

 特に最近は、週刊マックスで連載中のマッスルソーサラーという作品が一番の楽しみであった。

 それなのに、なんと今週でマッスルソーサラーは最終回を迎えてしまうと、無情にも最後のページに書かれていた。

 あまりのショックに俺は絶叫してしまい。それを聞いた綾乃が慌てて駆けつけてきた次第だ。


「マッスルソーサラーは最高に面白いのに! こんなおかしな話はない!」


「良二様がお気に入りの漫画の連載が終わってしまったのですね。お可哀想に……」


「ちくしょう! 俺はもう週刊マックスを買わないからなぁ!」


「社長の漫画の好みが独特って説はないんですか? すげえマニア向けとか?」


「そんなことはない! 断じてない! マッスルソーサラーは最高に面白いんだ!」


 マッスルソーサラーという漫画は、ガリガリの三流魔法使いの少年が、タンパク質を大量に接取して体を鍛えた結果。

 魔力が爆発的に増えて一流魔法使いの仲間入りを果たし、魔法と筋肉で世界一を目指す青春の日々を描いた作品だ。

 過酷なトレーニングとタンパク質の大量接取の結果、主人公の細川の筋肉が増えたのと比例して魔力も増え、これから魔法学校のエリート魔法使いたちが敗北したドラゴンと戦うところで終わりだなんて……。

 こんな理不尽な終わり方はないと思うんだ。


「リョウジ、その漫画、本当に面白いの? 私も日本の漫画は好きだけど、マニア向けな作品ってイメージなんだけど……」


「面白いんだよ! 今度リンダにも単行本貸すから読んでみて!」


「えーーー、電子書籍じゃないの?」


「ホンファ、これはって本は、俺は紙の本にする主義だから。あっ、ホンンファにも貸すから!」


「リンダに先に貸すんじゃないの?」


「安心して、俺はこういう時のため……あっ、布教用ね……マッスルソーサラーは五セット持ってるから」


「本当に好きなんだね……」


 必ずホンファにマッスルソーサラーを貸して、この作品のよさを布教しないと。


「社長、○坂エンドは週刊漫画の宿命だから」


「プロト1、うっさいぞ!  俺はこの悲しみを乗り越えるのに忙しいんだ!」


 またお気に入りの漫画を探さないと。

 それにしても、この世は非情である。

 俺が気に入った漫画が打ち切りになってしまうなんて……。


「でさぁ、マッスルソーサラーに代わって連載が始まった、未来坂戦記とかいう新連載漫画。なんか不自然じゃないか?」


 同じく漫画を愛する同志である剛が、今週から週刊マックスで始まった新連載の漫画に首を傾げた。

 週刊マックスで連載を勝ち取るには過酷な競争があると聞くのに、この新連載の漫画は絵が微妙……いや、正直に言おう。

 下手すぎて、プロの域に達していない気がする。

 それでも話が面白ければいいのだが、お話自体もよくあるお話で面白くないのだ。


「でも、あの週刊マックスが、素人漫画家の作品をコネで連載するなんてことあるのかな?」


「ありますよ。数少ない例外ですけどね」


「西条さん?」


 俺の疑問に答えるかのように、西条さんが姿を見せた。


「未来坂戦記を描いている漫画家、実は加山都知事の甥なんですよ。週刊マックスの連載はメモリアルなんですよ」


「つまり、最初から打ち切り前提?」


「ええ、世の中どんな作品が流行するかわからないとはいえ、さすがにこの作品は下手で面白くないので、打ち切られないわけがない。そもそも連載基準に達していないので。でもこの漫画家には、週刊マックスで連載したという経歴がつく。週刊マックスを発行している出版社と、加山都知事とによる談合の成果ですね」


「そんなことして、その漫画家はともかく、週刊マックスを発行している出版社は得するの? 変な作品をコネで連載なんかして、評判を落とすと思うけどな」


「その時はネットなどで批判されますけど、これまでに週刊マックスで連載して打ち切りになり、ほとんど誰も覚えていない漫画なんて山ほどありますから、少なくとも出版社は問題だと思っていませんよ。それよりも、加山都知事に貸しを作れたのが大きいです。たとえば、東京都でなにかのキャンペーンやイベントをやる時、宣伝にその出版社の漫画のキャラクターを起用するとか。出版社側がこのクソ漫画を連載したくなる理由なんていくらでもありますよ。それと未来坂戦記を描いた加山都知事の甥ですが、東京都が出すパンフレットのイラストや冊子に掲載する予定の漫画を担当する予定とか。真の目的はそこでしょうね。週刊マックスでの連載経験があるのなら、加山都知事の甥だからコネで仕事をしていると言われにくい」


「もの凄い忖度だな」


 東京都が出す冊子の漫画なんて、真面目に読む人なんてほとんどいないはず。

 さほど腕前は問われないだろうから、加山都知事の甥とかいう、漫画家を名乗る微妙な人に任せても問題ないのか。


「週刊マックスでは来週からもう一本本命の新連載が始まるそうで、古谷さんが好きな漫画の連載が終わるのって……」


「加山のババァのせいかぁーーー!」


 マッスルソーサラーは、加山都知事の甥のクソ漫画のせいで打ち切りにされてしまったのか……。

 あの腐れババァ、漫画なんて読まないくせに余計な妨害しやがって!

 絶対に許さないぞぉーーー!


「リョウジ、いくらカヤマにムカついても、実力行使は駄目よ」


「リンダ、俺はそんなことはしないさ」


 加山のババアなんて証拠を残さずに簡単に消せるけど、もしそんなことをしたら冒険者の世間に対するイメージが悪くなってしまう。

 あのババアが不自然な死に方をしたら、絶対に俺が疑われてしまうからだ。

 陰謀論系動画配信者に、わざわざネタをくれてやる必要はない。


「では、どうやって復讐するのですか?」


「簡単なことだ。俺には使いきれないお金があります。それで新しい雑誌を作り、週刊マックスからマックスソーサラーを移籍させて連載を続けてもらうのさ。アニメも作るよ」


「リョウジさんの資産からしたら、小銭みたいな金額でできるでしょうからね」


「というわけでだ。プロト1、赤字でも全然構わないから、古谷企画は出版業にも参入するぞ」


 好きな漫画の連載が終わってしまうのなら、自分で雑誌を作ってそこに連載させればいいじゃない。

 そう考えた俺は、プロト1に出版社を作るように指示を出すのであった。

 俺はその資金を稼ぐため、ダンジョンに潜るとしよう。




「この度は、マックスソーサラーの連載を続けさせてくれるそうで、感謝の言葉しかありません」


「古谷さん! マックスソーサラーはこれからもっと面白くなるところだったんです! それなのに、編集長が加山都知事に忖度した結果がこれです! 私は開明社の上層部に愛想が尽きました! 必ずや週刊古谷を一流の漫画雑誌に育てあげますよ!」


「……プロト1、この人は?」


「元週刊マックスの副編集長ですよ」


「よく引き抜けたな」


「オラはなにもしてないんだけど、マックスソーサラーの漫画家さんに声かけたら一緒についてきたから、ちょうどいいから編集長にしようって思っただけ」


「……色々と手間が省けてよかったけど、よく転職する気になったよなぁ」


「編集長と彼のやり方を容認する、会社の上層部についていけなくなったので」


「やり方ですか?」


「マッスルソーサラーの連載打ち切りと、未来坂日記の連載開始が決まった経緯です」


 古谷企画で新しく漫画雑誌を作ることにしたのだが、まずは週刊マックスで連載が打ち切られてしまったマッスルソーサラーの漫画家さんを引き抜き、WEBで連載を再開してもらおう、くらいに思っていたのに、なんと週刊マックスの副編集長までついてきてしまった。

 プロト1は好都合だと考えて、彼を編集長にして本格的に漫画雑誌をやらせる予定のようだ。

 せっかく編集長になれる人材が手に入ったのだから、やらない手はないな。


「加山都知事の甥がプロの漫画家の基準に届いていないのは、素人でもわかると思いますが」


「ネットが荒れてましたね」


 元副編集長によると、マックスソーサラーはスタートダッシュには成功しなかったが徐々に人気を増してきており、本当なら連載打ち切りになる予定はなかったという。


「ところが編集長が、加山都知事の甥の連載を始める許可を出してしまったのです。そして、マックスソーサラーが押し出される形で打ち切りが決まってしまいました。当然私は反対しました。ですが、編集長は……」


『石川、大人になれよ。未来坂日記は奇跡でも起こらなければ、確実に三ヵ月で打ち切りなんだから。それでも奴は週刊マックスで連載をしたという実績を得られて、その功績があれば、東京都の誰が読むんだかわからない冊子の漫画の担当をしても表面上は文句を言われなくなる。すぐに奴は漫画の表舞台からは消えるし、東京都と加山都知事に恩を売れるんだ。そう考えたら得だろう?』


 と言ったそうだ。


「加山都知事の甥のヘタクソな新連載が始まるのは読まなきゃいいから別にいいけど、どうしてマッスルソーサラーの連載が打ち切りになるんですか?」


「『仕方がないじゃないか。最近は紙の値段も高いからページ数を増やすのも難しい』、などと言い出しまして。未来坂日記の連載が始まるのであれば、マッスルソーサラーはベージ数の関係で打ち切りになっても仕方がない、なんて、言うのですから」


「そんなくだらない理由でソーサラーを打ち切るなんて酷い」


「編集長も会社の上層部も、これで加山都知事に恩を売れたのだからよし、と考えているのでしょうね。漫画編集が政治家に媚び、素人の落書きを連載したり、打ち切りラインにない漫画を打ち切るなんて許せません!」


「そうですよね、石川さん。さすがにうちも紙の雑誌の製本と販売は難しいので、WEB連載になってしまうけど……」


「今の時代、そこは大した問題じゃありません。新しい連載も始めますけど、古谷さんはなにか希望は?」


「マッスルソーサラーの連載が再開すれば問題ないですよ。他の連載は、新編集長になる石川さんに任せます。面白い作品を連載してください」


 俺はマッスルソーサラーの続きが読めればいいけど、新雑誌で推し漫画が出ると嬉しい。

 だが、素人の俺が手を出してもろくな結果にならないので、ここはプロに任せて俺は金だけ出そう。

 使い道に困って貯まる一方だったし。


「わかりました! 必ず面白い漫画雑誌にしてみせますよ!」


 そんな話し合いののち、石川編集長は無事週刊古谷をスタートさせた。マッスルソーサラーの権利を開明社から引き上げ、WEB上での連載を始める。

 他の漫画も色々と始めり、そして宣伝も……。


『マッスルソーサラーを愛するみんな、やったよ! 週刊マックスで連載打ち切りになったけど、俺が作った漫画雑誌で連載開始するから!』


 サブ動画で、俺はマッスルソーサラーがいかに面白い漫画なのか力説する。

 きっと世の中には、マッスルソーサラー好きな人たちが沢山いるはずなんだ。

 彼らを俺の動画で掘り起こす。


『だって、このままマッスルソーサラーが打ち切りになったら悔しいだろう? 大赤字でもいいんだ! アニメ化も必ずする! 俺が大好きだから、マッスルソーサラーを連載する新雑誌を作ったんだ! あっ、今日は俺が面白いと思う他の漫画ランキングも始めまーーーす! 』


 そんな感じで、しばらくマッスルソーサラーの宣伝を週刊古谷と共に宣伝し続けた結果、なんと無事にスタートダッシュに成功した。


「古谷さん、マッスルソーサラーも他の漫画も順調に視聴回数を増やしてますよ。おかげで広告の出校も増えて、すぐに黒字化しました」


「それはよかったですね」


「特にマッスルソーサラーは電子書籍の売り上げも順調なので、紙の本も刷ることにしました」


「マッスルソーサラーの紙の本が……よかった……」


 これでまた、マッスルソーサラーの新刊が紙の本で買える……。

 実は電子書籍でも持ってるけど、じっくり読む時と布教用で必要だからだ。

 みんなも、マッスルソーサラーよさがわかってくれてよかった。

 出版事業もすぐに黒字化するってプロト1が言っていたし。 

 俺はどんなに大赤字になっても、マッスルソーサラーの連載が続けば問題ないんだけど。

 どうせ、古谷企画の経費で落ちるからなぁ。


「古谷さんにはアニメにも全額出資していただけたので、こちらも誠意制作中です。他の連載漫画のアニメにも出資していただけて感謝の言葉もありません」


 石川編集長が週刊古谷で連載を開始した漫画も粒ぞろいなので、俺は全作品アニメの制作費用を出した。

 『全連載作品アニメ化決定!』と大々的に宣伝した結果、どの漫画も好調に売れているそうだ。


「アニメ、楽しみだなぁ」


 アニメの制作には時間がかかるけど、実は古谷企画は漫画やアニメ製作の下請けもやってるので、アニメ制作は急ぎでやらせていた。


「AIとゴーレムのおかげで、大分製作時間は短縮されるはずです」


「アニメも必ずヒットさせて、世界にマッスルソーサラーのよさを伝えるんだ!」


「ああ、それと。プロト1社長の許可は貰ったんですけど、電子書籍の販売サイトも始めます。古谷さんが動画でお勧めしていた漫画も合わせて、最初はセールもやってお客さんを増やしますから」


「プロト1が許可したならいいですよ。俺も電子書籍のホーム変えようかな」


「週刊古谷と電子書籍サイトを連動させて読者を増やします。古谷さんは動画で宣伝をお願いします」


「面白い漫画ならちゃんと宣伝するよ」

 

 俺が趣味で始めた週刊古谷の経営はほぼ同時に始めた電子書籍サイトと共に順調で、マッスルソーサラーも俺が宣伝した甲斐があって世界中で読まれるようになり、アニメ化もされて大ヒット、以後も連載は続いていくことになる。


 無事、好きな漫画の続きを読めて俺はよかったんだけど、忖度が上手くいったはずの加山都知事の方はと言うと……。


「週刊マックスの新連載、未来坂日記ってやつ、絵が下手だしつまらんし、よくこんなの連載したな」


「なんでも、この漫画家の伯母が加山都知事らしいよ」


「なんだよ、コネかよ」


「漫画の新連載まで政治家のコネかよ。別に総理大臣の孫でもいいけど、面白い漫画を連載してくれよ」


「ひでえ、漫画だな」


「こんなの即打ち切りだろう」


「だからかなぁ、東京都のよくわからん税金の無駄遣いパンフレットに描かれているイラストや漫画がこいつ。露骨すぎて草生えるわ」


「露骨な忖度だな


「加山なんて、最初からそんなもんだろう。なぜか選挙に強いけどな。あっ、前は危なかったか」


「そんなことよりも、こんな作品のためにマックスソーサラーが打ち切りになった件。段々面白くなってきたのに、それはねえよ! 古谷良二がポケットマネーで連載再開させてくれてよかったよ」


「あの人、本当に漫画が好きなんだな。他のお勧め漫画もいい作品が多いし」


「結構知らなかった漫画も多かったけど、古谷良二が始めた電子書籍サイトでセールしてたから纏め買いしちゃったぜ」


「俺も、電書のプラットホーム『古谷書房』に変えたよ。あのサイト、すげえ使いやすいよな」


 ネット上では、週刊マックスでの新連載漫画、未来坂日記の下手さとつまらなさ。

 そして、彼が加山都知事の甥であること。

 さらに未来坂日記連載のため、マッスルソーサラーの連載が打ち切りになったことなどが書き込まれ、次第にテレビでも放送されるようになった


「……下手と言うと、現代では問題があるのかもしれませんが、そもそもこの漫画、他の連載漫画よりも著しくレベルが低い」


「週刊マックスに連載するというのは漫画家の夢であり、非常に名誉なことなんですよ。その競争は激しいと有名だったのに、政治家の言いないりなるなんて、私は悲しいですね」


「打ち切られるのが前提だという噂もありますね」


「事実でしょう。大変悲しいことです。プロの漫画家が打ち切り前提で新連載を始めるなんて……。そこまでして、週刊マックス連載作家の肩書きが欲しかったのでしょう。これを見てください。東京都が発行したパンフレットですけど、イラストや掲載されている漫画が加山都知事の甥の作画なんです。そして、その依頼料が相場よりもかなり高額だ」


「加山都知事が、甥のために高額の依頼料を東京都に払わせたってことですか……」


「その可能性は高いですね。なにより週刊で漫画を連載していて、こんな仕事を受ける余裕はないはず。ということは、すでに未来日記の作画作業は終わっているんでしょうね。打ち切り前提だった証拠ですよ」


 前回の選挙で苦戦したにも関わらず、こんなことをしたら大騒ぎになるに決まっている。

 昔なら誤魔化せただろうが、今はネットですぐに拡散してしまうというのもあるか。

 加山のババァも年を取って、政治家としての勘が鈍ったのかもしれない。


「古谷さんに宣伝してもらったおかげで、マッスルソーサラーは海外でも大人気ですよ。どんなにいい作品でも、宣伝しなければ埋もれてしまうので、本当によかった。あっ、ところで知ってます? 週刊マックスの編集長がクビになったんですよ」


「本当にですか?」


「職権乱用での懲戒解雇で、もの凄く厳しい処罰です。マッスルソーサラーの連載終了と未来坂日記の連載開始の件で世間に叩かれて、週刊マックスの販売数が大幅に部数を落として首位の座から陥落しましたから。開明社の上層部も了承していたはずなんですが、編集長が勝手にやったという判断でして」


「トカゲ尻尾切り?」


「そうなりますね。あの人、漫画編集としての才能は皆無で、社内政治に強いからって理由で編集長まで出世しましたけど、評価を受けていた人たちに嫌われたら終わりです。我々のような職業の人間が政治家に媚びたなんて思われたら、同じ業界での転職も難しいでしょうね。あっ、加山都知事の甥も、東京都の仕事すらなくなったそうで」


「こっちもトカゲの尻尾切りかぁ」


「加山都知事って、そういう人らしいですからね。どういうわけか一部マスコミは、即断の人と彼女を褒め称えてますけど」


「酷い話だ」


 石川編集長と元週刊マックスの編集長と加山都知事の甥の末路について話したが、漫画に忖度はやめてくれとしか思えない。

 それにしても、早く加山のババアは政治家を引退してくれないかね?





「ひゃっほーーー! マッスルソーサラーを始めとして、俺が動画で紹介した漫画のサイン本やサイン色紙が届いたぞ! 『古谷良二様へ』。なんて素晴らしい! 私費で展示スペースを作るぞーーー!」


「リョウジさん、結局漫画事業でも黒字になってしまいましたね」


「……はっ! お金を使って減らす予定が減ってないじゃないか! ……もっとアニメに出資しよう。二期を見たいアニメに金を出すんだ!」


 漫画、アニメ、ゲーム。

 色々と出資してみたけど、なぜか全然黒字になってしまう。

 ……解せぬ。

 


 

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