倍速で見る浦島太郎

黄黒真直

倍速で見る浦島太郎

 再生昔々あるところに、浦島太郎という若い漁師がいました。


ある日太郎が 倍速海辺を歩いているとっ、子供達が亀をいじめていましたっ。


「おいきみ達っ、弱い者いじめはやめるんだっ」(高音)


「ヤダヨッ、せっかく捕まえたんだっ。どうしようが俺達の勝手さっ」(高音)


「ならこのお金をあげるからその亀を売ってくれっ」(高音)


「ソレナライイヨッ」(高音)


太郎は子供達から亀を助けるとっ、海へ逃がしてやりましたっ。



数日後っ。太郎のところに助けた亀がやって来ましたっ。


「浦島サンッ。先日は助けて頂きありがとうございましたっ。お礼に竜宮城へご招待しますっ」(高音)


亀は太郎を背中に乗せるとっ、海に潜っていきましたっ。


亀はめっちゃ速かったっ! まるで倍速でもしてるかのようでしたっ!


海の中には美しい景色が広がっていましたっ。

色とりどりの珊瑚っ、舞うように泳ぐさk  10秒送るの寝床を過ぎると竜宮城でしたっ。


そのお城はとても美しく、まるで  10秒送るこそいらっしゃいましたっ」(高音)


太郎は広間に通されましたっ。

そこには乙姫様というとても可愛いお姫様がいましたっ。


「太郎さん初めましてっ。どうぞゆっくりしていってクダサイネッ」(高音)


乙姫様は早口で言いましたっ。


豪華な食事が出され  10秒送る」(高音)鯛やヒラメが踊りを  10秒送る


竜宮城の美しい侍女達も 等速踊りました。

ひらひらとしたスカートを舞わせ、  一時停止  再生  一時停止



 再生れいな足を見せつけました。


太郎は時間が止まったように 倍速感じましたっ。



楽しい食事が終わるとっ、乙姫様が言いましたっ。


「今日は泊まっていくでしょっ?」(高音)


乙姫様は肌も 等速透けるほど薄い布を羽織っていました。太郎の気付かぬ間に早着替えしていたのです。

太郎はもちろん泊まっていきました。


二人は結婚し、  10秒戻す透けるほど薄い布を羽織っていました。太  一時停止



 再生郎の気付かぬ間に早着替えしていたのです。

太郎はもちろん泊まっていきました。


二人は結婚し、 倍速三年が経ちましたっ。

太郎は言いましたっ。


「おっかあが心配してるだろうからっ、一度陸へ戻るよっ」(高音)


「ちゃんと帰ってきてくださるっ?」(高音)


「もちろんさっ」(高音)


「よかったっ。そうだっ、お土産にこの玉手箱を差し上げますっ。でも決して開けてはいけませんよっ」(高音)


太郎は亀に乗り地上へ向かいましたっ。


亀はやっぱり速かったっ!

すぐに元の浜に着きましたっ!


しかし浜はっ、なんだか様子が変でしたっ。

知ってる人がひとりもいませんしっ、知ってる家も一軒もありませんっ。太郎の家もなくなりっ、おっかあもどこにもいませんっ。


そうですっ、太郎がいない間にっ、誰かが地上の時間を数百年進めてしまったのですっ!


困った太郎は玉手箱を開けましたっ。


すると中にはっ、

▶▶

↑こんなものが入っていましたっ。


「これはなんだろっ?」(高音)


太郎はそれを押してみましたっ。

すると白い煙がもくもくと出てっ、太郎の時間が  100年進む


そして太郎は鶴になりっ、大空へ飛んでいきましたっ。


めでたしめでたしっ。


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