えげつないほどのセンスが詰まった短編です。長くないのに、体感で文庫本一冊読んだくらいの充実感。とにかく先を予想させません。展開が二転三転どころではないんですが、どの転換点においても、圧倒的な筆力で一気に引き込まれていきます。結末は絶対に予想しきれません(と思います)。そしてその結末は……どう感じるかきっと十人十色。記憶に爪痕を残していく物語です。
神社のお祭りに出かけた時に遭遇した、彼氏と同じ顔を待つ男に「かぼちゃ転がし」に参加することを約束させられた主人公。 果たして彼は一体何者なのか? 何故かぼちゃ転がしなのか? もしかすると、あなたのお住まいの地域にある奇習にも、この物語のような神秘的なお話が眠っているのかもしれません。