第5話『原点回帰ツーリング』ー福島県いわき市ー

 バイクに乗り始めたハイティーンの頃は、地図も持たず…


(もちろん、まだナビなんて無かった時代)。


 ヒマさえあれば、あちらに・こちらにと、飽きもせずに走り回っていたものですが…

 自粛が呼びかけられるコロナの昨今。

 しかし元々は、食にも話題のスポットにも興味の無い、“ひたすら走る”ことに美徳を感じる人間。

 そこで、9月の『敬老の日』の連休を利用して、原点回帰のツーリングへ!


(写真1)


『原点回帰ツーリング』ー福島県いわき市ー


於:2021年9月19~20日


「お盆」の連休は、全日雨で散々でしたが…

 初日は、朝方、台風の雨が残るかもしれなかったものの、その後の好天はわかっていたので…

『このまま手をこまねいていたら、きっと後悔する』と思い、あれこれ手配。


(もう今年は、年末の休みまで、連休無し)。


 今回の宿は、「福島県いわき市泉町」。

 ルートは未定で、7:30頃に出発。


(結局 朝から良い天気。バイクの準備は、前もって済ませてありましたが、簡単な着替を用意して、朝&昼の弁当を詰める)。


(写真2)


 我が家からは、おおむね北東の方角。一日走れば余裕で着く距離なので、“出たとこ勝負”で気ままに走る。

 まずは、約1時間・ちょうど35キロほど走って、「さくら市」の国道際の「鹿子パーキング」で朝メシ休憩。


(写真3)


 チョリソーをトーストではさんだ“ホット・ドッグ”&ポテトチップス。


(写真4)


 日差しの中にいると暑くて、日陰に入って30分ほど。

 そこからさらに西進し、いったん茨城県に入った所で左に折れれば、ふたたび栃木県。田舎道を北上して行けば、徐々に道が細くなっていき、「八溝山」を裏側から回る山道は、バイクでも狭いと感じるほど。

 おまけに前日の台風の雨で、日陰側の路面は、ずっとウエット。しかし幸い、一台の車ともスレ違わず、表側の「八溝山」登り口前へ。


(写真5)


 高度はさほどでもないのでしょうが、日陰の山道で少々冷えたので…

 ここで二度目の休憩。

 持参のホット・コーヒーと羊羮ようかんで“オヤツ休”


(写真6)



 そこから「矢祭町」に下って、しばらく国道で北上するものの…

「鮫川」の標識に従い、ふたたびクネクネ道に。

 次の休憩は、たまたま出た国道で東進している途中にあった無料休憩所。


(写真7)


 休憩後は、そのまま国道を行かず、わざわざ左折。

 入ったばかりは、新しく舗装された道。でもすぐに、従来のイナカ道に。

 やがて、「鮫川」の街が見える。しかし、市街地をかすめるように、街中には入らず右の細道へ。

 街はずれには、誰もいないモトクロス・コースがあるが…

「しまった!」

 まもなく、燃料の残りが少ない事を思い出す。

 もともと、「走り出したら猪突猛進」。


(「スピードを出す」という意味ではなく、「なかなか止まれない」という事。ましてや「引き返す」なんて…“行き止り”でもない限り、無理!)。


 それに、日本は狭い。計算上は、「いわき市」のはずれくらいまでなら、たどり着けるはず。

『まあ、何とかなるでしょう』と前進。


(写真8)


 ここからもクネクネ細道が続き、やがて見知った道に突き当たる。

「北関東道」ができる以前。仕事で頻繁に「いわき~相馬」方面に来ていた頃。「東北道」を使った北回りルートで利用していた国道。

 ここで右折なのですが…すぐ左に、ガソリン・スタンドの看板。しかし、日曜の今日は休み😖

 少々不安になるものの、道はここから東にある海に向かい、緩く下って行くので燃料の節約にもなるし、「いわき市」までだって、もうそんなにない。

“燃費モード”でしばらく行けば、JAのスタンド。セルフじゃないが、仕方ない。

(満タンでも6リッターほどしか入らないので、セルフじゃないと気が、ひけるのです😅)。

 でも、これでひと安心。時間も早いので、「湯ノ岳」にむかう事に。


(写真9)


「いわき湯本」の街の手前で、標識に従い左折。登りにかかる。これまで通ってきた細道より、道幅はあるが、路面はあまり良くない。

 途中に見晴らしの良い場所もあったが、迷わず頂上の駐車場まで。


(クルマばかりでなく、ライダーも。あまり関わりたくないので、バイクの近くには近づきません😅)。


 しかし、有名なスポットでもないせいか? コロナのせいか? 人気ひとけもまばら。


(まあ個人的には、こちらの方が好み)。


(写真10)


 バイクを降りて、すぐ先の展望台へ。

 かつては仕事で何度も訪れた土地だし、まだスキーやスノボがポピュラーになるずっと以前の子供の頃。夏の海水浴と冬の「常磐ハワイアン・センター」は、一家の恒例行事でしたが…

『もしかして、ここに来るのは初?』

 その後、草の上にピクニック・シートを敷いて、少し遅くなった昼メシ!


(最近のアウトドア弁当の定番、「月見バーガー・トースト・サンド」と本日2袋目の「ポテト・チップス」)。


(写真11)


 山頂には、特に何があるというワケでもないので、昼食後にひと休みしたら、出発する事に。

 ここからなら、南に向かえば、本日の宿泊地である「常磐線泉町駅」方面なのですが…

 時間も早いし、むかし仕事で何度も訪れた「小名浜港」へ行ってみることに。


(写真12ーホテルの窓から)


 でも、来た道を引き返したのではツマラナイので、見通しがある訳ではないが、先に進んで下りにかかる。

 北側の日陰の斜面。どんどん道幅が狭くなり、本日の恒例となったパターン。


(その代わり、対向車は皆無)。


 やがて麓(ふもと)の集落に出て、適当に「いわき」市街地を目指す。


(写真13)

 旧市街地は、まあまあ懐かしい風情が残っていましたが…

 途中で「小名浜港」の標識を見て右折すると…『?』

 新しく開発されたのか? 再開発されたのか?

 どこにでもある新興の商業地帯は、車で混雑しているし…知らない街も同然!


(前回訪れたのは、まだ「3・11」の傷跡も残る頃)。


 水族館から先の工業地域に入れば、まあ見慣れた風景に。

 ここで、あの頃よく利用した旅館を探してみたのですが…もう無くなってしまったのか? もう20年もたち、記憶もあやふやだったので見つからず。

「陽も傾いてきた事だし」と宿を目指すも、痛恨のミス・コース。しばらく「勿来(なこそ)」方面に南下していまう。


(やはり20年のブランクは大きい😅)。


 まあ宿は…「いわき市」のベッド・タウン的閑静な場所だし、JRの駅を目指して行けば、駅舎のすぐ脇。


(初めて泊まる宿ですが、仕事でも旅行でも、いつでも・どこでも利用する、勝手知ったるチェーン店。それほど混雑していないし、こんな時期にはピッタリ😉)。


 チェック・イン後は、近くのコンビニに食料調達がてら、(どこでもよくやる)現地調査を兼ねたウォーキング🚶


(写真14)


 夜はユニット・バスにつかってから、部屋でゆっくりコンビニ弁当。


(写真15ー「冷酒」に「カット・サラダ」に「茹で玉子」。〆は半値になっていた「チキン南蛮弁当」🍱)。


 夜は時刻と距離の記述を忘れていたので、最後にまとめて!


※第一日目

 7:30     発進

 8:30~9:05 「鹿の子」パーキング (35.1km)

 10:20~   「八溝山」登山口 (54.5km)

 11:45~   「無料休憩所」 (47.0km)

 13:45~   「湯ノ岳」 (65.3km)

 16:00    ホテル着 (52.0km)

本日の走行:253.9km ()内は区間距離


*「原点回帰ツーリング」最終2日目。


(写真16)


 目覚めは何時だったか?

 とにかく、「まだ早朝」と言える時間に起きて、目覚めのコーヒー☕→日課のストレッチ🙌→朝のウォーキング🚶


(写真17)


 部屋に戻ってからシャワーを浴びて、いつもより・かなり遅めの朝ゴハン🍴

(ホテルの無料バイキング…とは言え、別口なら¥1100の品。“希望者のみ”で別料金にして頂ければ…もっと安く上がるのに😞)


(写真18)


 その後、出発の準備を整え…


(言い忘れていましたが、本日も朝から快晴)。


 午前9時を過ぎた頃。ホテルを出立しゅったつ。まずは、西の内陸に向かう。


(「海無し県」の育ちのせいか? 海の近くに来ると、海岸沿いのコースを取る事が多いのですが…福島県「浜通り」のこの辺りは、さんざん通ったので、今回はあえてオカ側のルート)。


(写真19)


勿来なこそで給油する頃までは順調だったものの、ミス・コースを連発しながらも…


(もっとも、スマホのマップで大まかなプランはたてていたのですが、だいたい地図は持参していないし)。


 何度も通った事のある海沿いの道ならともかく、多少の土地勘だけを頼りに、大よその見当をつけて走っていたので…


(まあ、そんなに遠くに来たワケでもないので、「適当に走っていても帰れるさ」くらいの軽いノリ)。


 かたくなに、ナビも使わず走り続け、けっきょく茨城県日立市で海に出て、浜沿いのパーキングで休憩。


(写真20ー時刻は11:15。ここまで 72.9km)。


 昼までは、まだ少し間があるので…ここからは、ひとまず真っ直ぐ西を目指すルート。


(途中で堂々巡りをしたり、コンビニでオカズのコロッケを調達したり)。


 しかし、本当は少し南に下ってから西に向かへば良かったのに、北に上ってしまう。でも…

『まあ、いいか』

 今さら戻るのも面倒だ。


(若干“大回り”になるものの、帰れないワケではない)。


 それに この先は、日本三大名ばく袋田ふくろだの滝」のある、見知った「大子だいご」の街。

 かまわず走り続ければ、間もなく左側に「竜神ダム」入口。


(写真21)


 なかなか昼メシに良い場所が見当たらず、ここまで来てしまったので…そちらへ。表の道路からなら、すぐの距離。

 陽当りの良すぎる駐車場の一番ハシに停め、コンクリート・ブロックに腰を降ろして昼メシ。


(写真22 時刻は12:45~ 日立からここまで33.7km))


 見上げる「大吊橋」に、人影は無し。コロナ閉鎖中なのでしょう。


(写真23ー観光地なので、はじめから行く気はありませんでしたが)。


 その後、“見知った”はずの「大子」の市街地で、コース・ミス😲


(市内をカットするバイパスが完成しており、多少景観が変わっていたもので😅)。


「まあ、いいさ!」


 この辺でガス補給しておこうと、「久慈くじ川」の対岸を走る国道にあったJAのスタンドで満タンに👍


 そこからは…気だるい午後の時間。西陽を見ながら、ひたすら西を向いて走る。


(写真24)


 県境を越え、「那珂川町ー馬頭地区」から、「那珂川」の東岸を南下。

「烏山市」から、再び針路を西に取る。


(途中、いい加減疲れたので、「竜門の滝」に立ち寄るが…思いのほかの人出。即、退散)


 最後に、馴染みのドラッグ・ストアーで買物をして…16:20に、無事帰宅。


(「竜神ダム」からここまで99.7km。2日目の走行距離:206.3km)


 トータル走行量:460.2kmで、『原点回帰ツーリング』を終えました🙆


(写真25)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

通輪駆レポート2021 高山 志行 @sikot

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ