第4話 ちっちゃな頃から優等生
生まれた時からずっと不自由ない生活だった。
母親は有名歌手。父親は世界に名高い学者。
家柄は最高。これでもかと言うほど幸せに育ってきた。
幼稚園の頃から頭が良くて、小学校受験まで考えられた。結果は合格。クラスメイトなんかと戯れ、笑い、楽しい日々を過ごしていた。
ただ一つ、思うことがあった。
皆私より劣っていると…。
こう言うとただの自意識過剰だと思われがちだがそうでは無い。ただ何となく優越感に浸りたい結果がこれだった。私しか持っていない物が山ほどあった。
私は喧嘩なんてしたことが無かった。善しか持ち合わせていなかったからだ。悪なんて一切知らずに生きてきたものだから、同種で争うヤツらの気が知れなかった。
自分以外は凡人なのだ。
そう自分に言い聞かせてきた。
道を踏み外すなんて考えた事もなかった。
だって私。
優等生だもの。
うっせぇわ 南莉花 @kaaLeeNnn
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