僕が死ぬまであと○○日
@solmoon
第1話 拝啓先駆者へ
今日は死ねませんでした。
というより、死ぬのが怖くて怖くて仕方がない。子供の頃から死んだらどうなってしまうのだろう、と考え続けては怖くて眠れなくなっていたのに、大人になったら死んでしまいたいなんて思う毎日がくるなんて思わなかった。
不思議なのは誹謗中傷まがいの言葉をダイレクトに受けていた時代よりも死にたいと思っていることです。でもこれは死にたいのではなくて、逃げたいの現れなのかもしれない。
死にたいのではなくて、まだ生きたいと思えているからこそ、悩んで踏みとどまっているのに違いない。
本当に無理だとその壁を一気に乗り越えられる人の絶望はどれだけ果てしないものなのだろう。それを想像すると、その恐怖を乗り越えた人のことを考えると、ぼろぼろと涙が溢れてとまらない。生きたいよりも死にたいが勝ってしまっただなんて、その人の人生に何が起きてしまったのだろう。
漫画やアニメや小説や、フィクションの中で起きる生死にすらそういう気持ちが沸き立つようになってしまった。この人はもっと生きたかっただろうな、この人は死にたくなかったのだろうなぁ…、でも何だかどんどん、斑に、この人生が続くことの方が恐怖に等しいのではないかと僕も思えてきた。
僕は挫折をしたことがない。なぜなら努力をしたことがないから。勉強もしたことがない。赤点をとっても悔しいと思ったことがないから。頭が悪いといわれても努力してないからなあ、と思ったし、それは当然だけど、それが何なのだろうと思っていた。
誰よりも強くなりたいとか、誰よりも褒められたいとかは思ったことはなかった。努力をしたくないから。
何しろ無気力だった。好きなことを好きにしたかった。面白いゲームを朝までしていたかったし、美味しいごはんを腹が膨れるまで食べたかった。でもそのための努力はしたくない。こういう工夫したら面白いだろう、とかそういうのも、面白いからしてるだけで、頑張っている自分というのを想像すると辛くなってしまうのだけど、そういう人はいないだろうか。頑張ってる自分を想像出来ない人。
でも世の中は、頑張ってる人が好きなのだ。
学校に行くにも学ぶ意欲がなければいけないし、仕事をするにも真面目で人よりも優れたことができて、自分の頑張っているところをアピールできる素質が必要だ。
頑張っているところのアピールなんてしたくない。
期待されたくない。期待されると、期待以上のものに応えなくてはいけない。
真面目なんだね、といわれるけれど、真面目ではない。真面目ではないので、すごい勢いで逃げる。逃げ上手だ。学校も不登校で逃げまくったし、中退した。
中退したのは就活したくなかったからだ。
就活なんて努力のアピール会場すぎて死んでしまう。そんなものしたくない。僕はこれができます、とか言いたくない。何もできません。
でも生きるのにはお金が必要なので働かなければならない。働くために僕はこれができます、とたくさん嘘をついた。本当はやりたくないことも、僕ならこれができます、と履歴書にたくさん書いたし、面接でもすごくアピールした。辛かった。できるかもしれないけど、やりたくなかった。努力したくないから。何もしたくない。
もちろんこんな嘘だらけの人間は誰も雇いたくないのでまともなところは落ちまくった。落ちる度に安心した。はぁぁクズだと烙印されるたびにああ、だって努力したくないもの、クズだから…と思っていた。向上心のかけらもない。はぁクズ…なのに正義感は強いのでバカにされたら怒ってしまう。
とりわけ自分の知ってる人や周りがバカにされると腹が立ってしまう。自分より頑張ってるのに、そういう人たちがバカにされるのは本当に許せない。
でもそんなクズでも拾ってくれるところがあった。頭がおかしいひきこもり出身の社長は逃げクセが強い自分を見抜いて、それでもいいと手に職をつけさせてくれた。いい人でクズだった。その人も逃げまくる人だった。会社にこなかったし。でも才能があった。才能とはなんだろう? わからないけど、そこに確かにあったのだ。だから皆ついていったし、好きだったのだろう。僕がきっとここまで生きれたのは、そういう、特殊な、ちょっとおかしい人たちの身の寄せ合いでうまくやってこれたというのがあるのだろう。
そういう出身なので、そういうのが時々懐かしくなるけれど、それはもう許されない時代ですから、とこないだピシャリと言われてしまい、そうかー、やっぱりもう無理なのかーと、感じているのがここ最近なのだ。
少し前まではちょっと意識が高くなっており、頑張ってしまうかもしれないと思っていたのだけれど、では、その頑張りがどれだけ意識高いのかチェックしましょう選手権に出場したら、完全に脳が死んでしまった。
具体的にいうと、自分ができることは、誰にでも出来ることであり、そんな人間は誰も必要としていないのだという当たり前の事実をあらためて口にされてしまったのである。
誰にでもできるようなことを出来る人間はいりませーんと言う人間が、誰にでもできないようなことをしているかといえばそれこそ二番煎じなことばかりなのに、それを口にできるのは自分より先に生きてたとか、先輩だからとかそういう理由なんだろうなぁとかいう尊敬できない人から言われるのも絶望であるし、そんな意識高い人たちがしている仕事がこれ、で、評価をされてるのも不思議でならない。
そういうのも苛立つし、かといって努力をしたくないが口癖の人間が悔しい〜!!! こんなやつら見返してやるぅ〜!!! とかもならないのが主人公になれないところである。完全モブのクズ人間ムーヴしている。
そして悔しい〜死ねない〜といいながらこんなクソ雑魚ナメクジな文章をカクヨムに投稿してしまうあたりが救えない一連のスタートだ。
早くこれが黒歴史の文章になって、もう恥ずかしい、終わりにしようと思えたら良いなぁと思い文章にする。
書くと幾分気持ちが楽になって、死ねなくなってしまうので、書かない方が良いのではないか、と思って時々書いては文章を消していたけれど、とある日にこういう支離滅裂な文章を適当に公開したときに、死にかけてるって嘘をつく人の文章に騙された人々が感動したといっていたので、せっかくなので公開して恥晒しをして、いつか本当に死ねた時にはこういう文章を書いている人がいたんだなーと誰かが読んでいてくれたら嬉しいなぁと思った。
僕が死ぬまであと○○日 @solmoon
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