第16話 お料理教室開幕?

亭午 


結局、香久山さんが選んだのはトマトとクリームだった。

あぁ。これぞ無駄骨とやつだな。まったく。


「おいし~。片瀬君料理上手なんだね?」

「そりゃどうも。一応毎日作ってるからな」

「へ~。こんな凝った料理が毎日か…いいな~」

「凝ったも何もカレーしか作らないけど」

「えっ…⁉」


「あんた、毎日カレーなのわざとだったの?」

「そんなことない。ほかの料理のレシピを覚えるのが面倒なだけだ」

「だから誰かに教えてもらいなよって言ってるじゃん」


「今日の料理はどうやって作ったの?」

「小さい頃に母さんと一緒に作ってたから、大体は覚えてた」

「あ~。じゃあ、他の料理は?」

「調べたら作れそうではあるが、分からないな」


急に姉さんの顔がニヤニヤし始めた。嫌な予感がしてくる。


「ねぇ、秋。恵ちゃんに教えてもらいなよ」

「い、いいんですか?」

「いいわよ。恵ちゃんなら秋を任せれそうだし」


「おい姉さん。勝手に決めないでくれるか」

「いいじゃない。それとも恵ちゃん以外に頼める人いるの?」

「…いない。」


いるわけないだろ。わざわざ悲しい言葉を言いやがって。


「私で良ければ教えてあげるよ。」

「いいのか?」

「土日で良いならね。あ、妹も連れてきていい?」

「いいぞ。特に遊ぶものは無いけどな。」

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お眠り君と小悪魔ちゃん 蛇さん @djsnake12

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