言葉の表面だけを見れば、卓哉さんが言ったのも同じような文脈だったんですが、そこに籠った重みや温かさが全然違いますね。
「人を頼れ」
ここですよね。単に我儘言えばいいってわけじゃなくて。上手く人を頼るのって、実はすごく難しい。
基本的にはぼっちでも、誰かと一緒に歩くこともできる。「そもそも一人でも大丈夫な人」って、誰かとつるまないと生きられない人より強いと思います。
七瀬先生の中でも、ここで過ごしたのは「あの時の男の子」じゃなくて「文芸部長の見嶋行雄」のはず。
出会い直せて良かったです。
作者からの返信
すずめさん、こんばんは。今日もコメントありがとうございます。
仰る通り田村卓哉さんと七瀬先生の言い分は、かなり似ているところがあります。
でもこれまた仰る通り、七瀬先生もタクちゃんズなどでないと言っていた通り、どこまでも当人のせいと言う卓哉さんに対し、七瀬先生は頼ることも自分で選べと言っています。それは似ているようで、人間の温かみの有無ではと私は考えています。
それが伝わったか、心配でした。
完全に一人で生きていける人ってたぶん居ないと思いますが、それはさておき。精神的にずっと独りでいられる人。
これはきっと居るんでしょうね。そしてとても強いというのに納得です。
ひとりよがりにならないかが懸念な気もしますけれど。
七瀬先生は最初に入部届けを見て以来、行雄くんの名前を呼んでいません。
神社で出会ったあの子という意識がずっとあるからですが、そういう中でも話す内容や態度は嫌悪のようなものはありませんでした。
ちょっと割り切れないところはありつつ、別ものとして見ようとしていたんでしょうね。
もし別れがなかったらどうなっていたか。も気になりますが、再会したことでより強い絆を見つけられた——のかもしれませんね。
ああーー、話がパタンパタンと畳むように進みますね。いよいよラスト二話となりました。エピローグが二つある理由、読んでみて楽しみにしております。所で、プロローグはないのですね。こういうのもアリなんですね。
作者からの返信
はい、完全にまとめに入ってますね。
エピローグとプロローグは必ずセットでなければならないと、なんとなく暗黙はありますが、このくらいいいかなと判断しました。
第一話。あるいは第一幕がプロローグではあると考えてもいます。