第6話

泊まれるところを手に入れた。正確にはロイの家なんだけど......でも、しばらくの間はロイの家にいていいらしい。

さて、そんなことよりも今日は、ロイと一緒にこの街を探索する日。

この世界に来た日に少しだけ探索はしたものの、この街全部を探索したかと言われたらもちろんしてない。そんな時間はないしね。

という訳で、この街の住人であるロイに色々と教えてもらった方がいいということ。

「......なんだこれ?」

街中にある土産なんかが売っている場所で、俺はなにか馴染みがあるというかどこかで見たことがあるようなものを見つけた。

「これは、どこかの国のキャラクターがモデルになってるんだってー」

横でそう言うロイだが、これって猫耳少女のフィギアじゃないか。

......これも日本人か。

先に来た日本人が、こういうのをこの世界に言い伝えてるのか......なぜそんなことをする?......まあいい。

さらに探索していくと、これは美味しそうなお菓子らしきものを見つけた。

「これってお菓子?」

「うん、これ結構美味しいんだー。祐樹くんが良ければ買っていくけど......」

「あっじゃあお願い」

「はーい」

日本でいう所のクッキーに良く似たお菓子だ。これは美味しいと思う。


お土産売り場を見るのもそこそこに、俺とロイは別な場所へと移動することにした。

「そういえば、俺あんまりロイについて知らないんだけど」

別の場所に移動する道中、俺はロイについてもう少し知りたいと思った。

「そういえばあんまり言ってなかったね。じゃあこれを機に覚えてね。名前は知っての通りロイ。歳は十五。好きなことはこうやってお話ししたり、あとは甘いものを食べる事かなー」

好きなことに関しては、いかにも女の子らしいというか......それと初めて知って驚いたことは、まさか歳が十五と言う事。

てっきり二十歳ぐらいかと思っていたのだが......日本でいう所の、中学二、三年ぐらいと言う事か。

「それで、この後はどこに行くの?」

「ちょっと魔法について教えてあげようかなって思って。だから今から行くところは、魔法道具屋だよ」

「へぇ......そこなら俺も魔法を覚えられるのか?」

「そうだね。前にも言ったことあるけど、この世界では魔法を持つのが当たり前だから、祐樹くんも一つぐらいは持っておかないとねー」

魔法ですか......楽しみ。





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チート持ち日本人とは誰か らかん @dipper36

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