第5話
「――ちょっと、これはどういうこと!?」
「......はぁ」
一応食事処的な場所に来たのだが......その店内に入ると、最初に聞こえたのは誰かが怒鳴る声。
ロイの家に来る前もそうだったけど、怒鳴り声を聞くことが多いのはなんでだろうか。......とりあえずご飯だな。
「あ、あはは......と、とりあえず、こちらにどうぞー」
その店員は少し苦笑いをしつつ、俺を開いているテーブルに案内してくれた。
「それじゃあご注文が決まったら声をかけてください」
「分かりました」
店員は少し笑顔を浮かべると、この場から去って行った。
「えーと......ルーニの焼き物......?」
メニュー表を見て思ったこと。訳が分からん食材が書いてあった。
「............」
メニュー表を見て唸る事数分。
「あっ、すいませーん」
「はいっ、お決まりでしょうか?」
「ええと......とりあえずこれを一つ。あと水を下さい」
「はーい、少々お待ちください」
「ふぅ......」
俺が頼んだものは、メニュー表の一番上に書いてあったトマトとウィークのサラダというもの。
一つ分かったことは、トマトとかの野菜はこの世界にあるということ。
とりあえず俺は、そのサラダを食べ、ロイの家に帰宅することにした。
ウィークという食べ物は何かをロイに聞こうと思った。
「あのロイ......って、どういう格好!?」
「あー、おかえりー」
のんきにおかえりと言っているが......ロイの恰好がほぼ全裸に近い状態だった。
いや一応隠してはいるけれども!これはさすがにヤバい!
......落ち着け、まずはその光景を直視しないように......。
「どういう状況だよ......」
「ごめんねー、今お風呂入ってきたばっかりでー」
「あー......」
そうか、お風呂と言う概念もあるのか。
だからこんな裸に近い恰好なのね......納得。
「それはそうと、祐樹くんは何食べてきたの?」
「トマトとウィークのサラダっていうもの」
「あーウィークか!あれ美味しかったでしょ?」
「まあうん。というか、ウィークって......」
「ウィークはモンスター。食用のモンスターっていう感じかな」
モンスターにも食用とかあるんですねぇ......。
「まあ、ウィークとかの詳細は、明日ぐらいに教えられればいいかな」
明日はロイにこの街を案内してくれることになっている。
......っていうか、その格好いつまでしてるんですかねロイさん。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます