第一部 第二章 魔術とは、どのような物であるのか、魔術は、どのように分ける事ができるのか、魔術師として、どのように認められる必要が有るのか
魔術は、
不思議な力の才能であるし、
最高の神秘に満ちているし、
無上に神聖なもの、自然、力、性質、実体、自然の力、自然の知についての最深の熟考を含んでいるし、
自然物の不一致と一致を人に教えるし、
力によって諸物の諸力を完全に結びつけて諸物の諸力を一方から他方へ適用して、力によって諸物の諸力を完全に結びつけて諸物の諸力を一方から他方の適している下の実体へ適用して、諸物の諸力を結びつけて自然の不思議な作用を生じる源を人に教えるし、
上の実体の力を人に教える。
魔術は、
最も完全な第一の学問であるし、
神聖な崇高な学問であるし、
最も絶対に完全な優れている学問である。
なぜなら、(魔術を含む)全ての統制されている学問は自然学、数学、神学に分ける事ができる。
(
自然学は、世界に存在するものの原因、結果、時間、場所、流行、出来事の、全体と部分を調べて、世界に存在するものの性質を教えてくれる。
「数と世界に存在するものの性質は火、土、風といった『四大元素』と呼ばれるものがもたらす。
四大元素が天をもたらした。
四大元素が中間色の雲で海をもたらしているし虹をもたらす。
四大元素が、雷光を放つために、雷鳴を鳴らすために、雲を集めて黒くする。
四大元素が夜の輝きである星々と彗星をもたらす。
四大元素が地を盛り上げて震わせる。
四大元素が金属と黄金の種である。
四大元素が徳、安寧、自然という箱庭を保持している」
ウェルギリウスの詩によって教えて、四大元素がもたらす全てのものは自然学を自然の中の観察者に見せてくれる。
「源泉から全てのものが湧き出る。
源泉から人、獣が湧き出る。
源泉から火、雨、雪が湧き出る。
源泉から地震が起きる。
源泉によって海は波打つ。
源泉によって海は岸を越えてから後退する。
源泉から薬草の効力、勇気、獣の威力が湧き出る」
数学は、三次元に拡張して、天体の量、天体の運動と軌道を考える事を教えてくれる。
「大いに急ぐかのように、源泉は黄金の星々をとても速やかに進行させる。
何か不名誉が有ったかのように、源泉は時々、月の面を隠すし、太陽の面を隠す」
また、次のウェルギリウスの詩のように、
「数学によって太陽は黄道十二星座を統治する。
数学によって天体は軌道上を行く。
数学が天の星の道を教えてくれる。
数学が不思議な日食や月食を教えてくれる。
数学が牛飼い座の明るい星アークトゥルスと雨の星々を教えてくれる。
数学が七つの星と北斗七星を教えてくれる。
数学は冬の太陽が西へ向かうのが、とても速い理由を教えてくれる。
数学は冬の夜が、冬以前の季節よりも、とても長い理由を教えてくれる」
これら全ての物は数学によって理解できる。
「このため、天によって予知できる。
天によって季節を全て予知できる。
天によって刈り入れる時と種をまく時を予知できる。
天によって心の奥底への着手に適切な時を予知できる。
天によって戦うのに適切な時と安眠に適切な時を予知できる。
天によって木々を掘り出すのに適切な時を予知できる。
天によって、木々が全力で実を結ぶ事ができるように、木々を植えるのに適切な時を予知できる」
神学は、
神が、どのような者であるのか、
精神が、どのような物であるのか、
知的存在である善良な霊的存在が、どのような者であるのか、
天使が、どのような者であるのか、
悪魔が、どのような物であるのか、
魂が、どのような物であるのか、
宗教が、どのような物であるのか、
神聖な教会、神聖な儀式、神聖な神殿、神聖な言葉、神聖な神秘が、どのような物であるのか、
教えてくれる。
神学は、
信心について、
奇跡について、
言葉と形の力について、
象徴の秘密の効力と象徴の神秘について、
教えてくれる。
また、アプレイウスが話しているように、神学は儀式の法、神聖なものの公平さ、宗教の法についての正しい理解と知を教えてくれる。
ただし、瞑想に没頭する事によってである。
)
魔術は自然学、数学、神学という三つの重要な物を包含して一つにして動かす。
当然ながら、そのため、古代人は魔術を無上の最も神聖な学問とみなした。
人々が知っているように、最も賢明な高名な著者達は魔術を明かした。
中でも、主に、ザモルクシスとゾロアスターは多数の人々が魔術という学問の創始者であると信じる程とても高名であった。
ビュペルボレオス人のアッバリス、カルモンダス、魔術師ダミゲロン、エウドクソス、エルミプスはザモルクシスとゾロアスターの魔術の後継者である。
メルクリウス トリスメギストス、ポルピュリオス、イアンブリコス、プロティノス、プロクロス、ダルダノス、オルフェウス、ギリシャ人のゴグ、バビロニア人のゲルマ、ティアナのアポロニウスのように他にも高名な魔術師がいた。
オスタネスも魔術という学問において素晴らしい本を書いた。
オスタネスの本は散逸したので、デモクリトスは復元して注釈と共に発表した。
さらに、ピタゴラス、エンペドクレス、デモクリトス、プラトン、その他の多数の高名な哲学者達は魔術という学問を学ぶために船で遠くへ旅した。
そして、ピタゴラス、エンペドクレス、デモクリトス、プラトン達は、帰国して、すばらしい誠実さで、大いなる秘密として、魔術という学問を公表した。
また、ピタゴラスとプラトンが、魔術という学問を学ぶためにエジプトのメンフィスの神官の所へ行き、そして、シリア、エジプト、ヘブライ人の所、カルデア人の学派の所の、ほぼ全てへ旅した事は良く知られているし、
ピタゴラスとプラトンが最も神聖な記録、魔術の記録について知っていたであろう事は良く知られている。
ピタゴラスとプラトンが神聖なものについての知を授けられたであろう事は良く知られているように。
そのため、魔術という能力について学ぶ事を望む人は、誰でも、
もし、ものの性質を発見できる、全てのものの隠された性質を発見できる、自然学に熟達していなければ、
もし、全てのものの高尚な力と性質に依存している、数学、占星術のアスペクト、星々による形である星座に熟達していなければ、
もし、全てのものをもたらしている非物質的な霊的な実体を明らかにしている、神学に熟達していなければ、
魔術の合理性を理解できない。
なぜなら、自然学、数学、神学という三つの能力を含まない魔術が行う事ができる事は無いし、
自然学、数学、神学という三つの能力を含まない魔術的な行いも無い。
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