第14話

「君の病気を駆逐するため、龍はその力を閉じないで、君に侵入した。これから千年間、君は龍の力を我が物としたわけだ。神も悪魔も君には、敵わない。好きに使うとよい」


「千年?僕は人間ですよ。長生きしても、あと百年です」


「いや、龍の力の影響下にある君は、千年間は、必ず生きる」


 僕は、大きく混乱した。


 昨日までは、もう残り時間は、わずかしかないと言われていたのに、急にあと千年も寿命が増えるとは。


 それから、数十年後、両親も友人たちも、逝ってしまった。


 僕は、二十歳の頃の姿に戻り、新たな身分で、この世界に溶け込んだ。

 そして、今日もこの世界に侵入してきた、悪魔を蹴散らし、世界を自分の思い通りに変えようとする神の身体を引き裂いた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

龍の列車と奇跡の石 @ramia294

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ