第3話 飛べるわたしと飛べないあの子
私とあの子の会話はとてもつまらないものだった。
私が話してあの子がうなずく、その繰り返し
私は話しているうちに縛りが解けて行く感覚がした。
やがて私が喋らなくなりあの子もうなづかなくなり静かな空間となった。
でも私とあの子の翼は外れた。
周りの目を気にして怯えて、少しでも綺麗になろうと好かれようとつけた自分に合わない綺麗な翼
大きく重いその翼が外れた瞬間、私とあの子は何でもできる気がした。
大きな空を自分の身体を精いっぱい使って飛べそうな気がした。
ものすごい力が私とあの子の体の中を巡った。
私とあの子はもう自由だ。
開放されたのだ。
私とあの子はもう、何でもできる
飛べるわたしと飛べないあの子 @hltvn
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