第2話 高校デビュー
私は高校では昔の私を知らない学校に入るためまた受験勉強を始めた。
あの中学3年間はコミュニケーション能力とダイエットに費やした。
晴れて高校合格そして入学
制服から伸びるスラッとした綺麗な脚
華奢な肩に細い腕
痩せたことで顔も綺麗になりメイクやスキンケア、ヘアケアにまで気を遣った。
高校では当然学校一の美女と呼ばれるまでとなった。
自分と仲良くしてくれる友達も増えた。
皆私に期待した。
明るくて綺麗で誰にでも優しい私。
それが皆の期待する私の理想像。
必死に応えた。必死に見せないよう見栄をはった。
そんな日常の中でも唯一私の汚い性格が出そうになるときがある。
あのこが私の視界に入ったときだ。
全身に鳥肌が立つ。
昔の私にそっくりだからだ。
唯一性格がとても暗いというところを除いて。
これが同族嫌悪というものなのだろうか
『なんでいるんだろう、気持ち悪い、
笑わないで、近づかないで』
ふと私を傷つけた元小の子を思い出した。
あーあの子も今の私と同じこと思っていたのかな
今の私は元小の子と同じなのかなと
綺麗になった私だけど、前より性格は悪くなった気がする
人気者な私だけど、ずっと顔に硬い仮面をつけている気がする
友達の多い私だけど、友達は一人もいない気がする
なぜだか話してみたくなったあの子と
昔の私と似ているあの子と
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