第11話 帰って来ましたよぉ。

「すいません、遅くなりました。」

「あぁ、お帰り。大変だったねぇ?」

「いやいや、寧ろ、有難うございます。久しぶりに楽しかったですよぉ。それに、とても純粋で素直な性格なので助かりました。」

「そうなんだぁ。今度、会ってみたいものだなぁ?」

「そうですねぇ…課長も1度、お逢いすると好きになりますよぉ。」

「そうなんだぁ…逢ってみたいものだなぁ。そうそう、ひと息ついたら、室長とクライエントの日記推進会議を開いて計画を立てるから宜しくなぁ。アセスメントはさり気なく取ってきたよなぁ?」

「はい、大丈夫です。」

「今が11時だから、お昼を食べたら、計画書を見てから対策を練って室長のところに行って室長から判子をもらわなきゃなぁ。」

「そうですねぇ?その後はどうすれば良いのですか?」

「あぁ、そっか…今まで、クライエントを持った経験がなかったよなぁ。計画書にサインをもらってサービス提供計画書にもとづいてサービスが実行されるんだよぉ。」

「えぇ、そうなんですかぁ…契約したから終わりじゃないんですか?サービス提供計画書もあるんですか?」

「そりゃ、そうだよぉ。目的や目標もなければ、悪い方向に進むから、見直しをその都度しながら、支えていくのさぁ。それに、日記推進保険制度が成立してから、日記推進計画を立ててから、サービス提供計画書に記載されたサービスを提供するのさぁ。それがないと日記の販売が出来なくなったからなぁ…参るけどなぁ…。」

「なるほど…。日記推進保険制度って?」

「おいおい、それも知らないのかぁ?日記推進保険制度はなぁ…。日記帳を手にした人が幸せになる為に、未来を保証する保険だよぉ。例えば、そうだなぁ…高級車を購入しても、出会いはないだろう?好きな人が好意を持つとは限らないし犯罪に合ったり、事故に合ったり、病気になる。その不足する部分を補ったりする為に保険が必要なのさぁ。だから、この日記帳には保険がついているのさぁ?」

「えぇ…そうなんですねぇ?知らなかったなぁ…。ところで保険料は?誰が払っているのですかぁ?」

「そりゃ、俺達だよぉ。人は俺達の事を「サタン」とか「悪魔」とは言うがなぁ…。俺達も人間を助けているってわけさぁ。今は、悪い事するだけでは駄目な世の中になったって事だよぉ?」

「ですねぇ…。とは言ってもなぁ…人間が1番悪魔なような気もするんだよなぁ。天使の皮を付けた悪魔って感じだけど…。とは言っても、悪魔も就職難ですから仕方がないですねぇ?」

「だなぁ…。辛い世の中だよぉ。そうそう、クライエントとの契約の時にある程度はリサーチ済みだから大丈夫だけど…レッドなりに日記推進計画を作ってみなぁ。」

「はい。」

「木崎 秋代様 日記推進管理局 未来推進計画

まずは、アセスメントした事を入力しないとなぁ。名前〜木崎 秋代 生年月日〜2000年9月25日 年齢〜20才 身長〜167cm 体重〜45キロ 出身地〜東京都… 住所〜東京都… 最終学歴〜都立…高校定時制 好きな食べ物〜うどん 嫌いな食べ物〜そば 夢〜家族を得る事 収入〜5万円 現在の預金額〜1435万円

まずは支援目標〜収入を安定させて夢の一歩を踏み出す事。

短期目標〜信頼を得る事。 長期目標〜友達を作る事。

さてぇ、短期目標(3ヶ月)を叶える為の支援としては?

そうだなぁ。

やはり

『①アルバイトをして収入を得る喜びを知る事。

➁体調管理を行い、健康を維持する事。

③相談出来る仲間を得る事。』だなぁ。

長期目標(6ヶ月)としてはそうだなぁ。

『①アルバイト先での信頼を得る事。

➁相談出来る仲間と交流の機会を得る事。で大丈夫かなぁ?』 」

「課長…、初めてなので、このような計画書を作成致しましたが、大丈夫ですか?」

「どれどれ…おぉ!初めてにしては良いじゃないかぁ?」

「これなら、室長も悪い事言わないじゃないかなぁ?よし、休憩したら室長に会って、承認の印をもらいにいこう。」

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日記推進管理局って? 末吉 達也 @yasu8376

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