情景は殆ど浮かんでこない。にもかかわらず心情はそれを描き出すほどで、とにかく言葉の流れがどこか古風でもあり、それがまたレベルの高さを匂わせてくれる。欲を言えば文庫本で夜な夜なベッドで噛み締めながら読んで見たい。