第1章 みくみく順序数 Act.3.7.P

第3話 みくみく順序数

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 ■ みくみく順序数 ■

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 巨大数を得る方法として、「基本列を持つ任意の可算順序数」と「任意の非負整数」の組から「自然数」への写像である急増加関数を使う方法が一般にあります。「みくみく順序数(Ordinal number-like functions featuring Hatsune Miku)」は、この急増加関数における「可算順序数」の構造を真似た「表記」です。ですので「みくみく順序数」が仮に"well-defined"であったとしても、「みくみく順序数」だけでは巨大数は出力されません。


 急増加関数は「後続順序数」から1を引くことで関数を重ね、順序数が0になると「n」に1を足して数を増やします。しかし「後続順序数」が「極限順序数」まで下りてくると、計算は途中停止してしまいます。「極限順序数」より1だけ小さい数が存在しないからです。そこで「極限順序数」からその基本列に降りて行き、「極限順序数」からその要素である「後続順序数」を取り出すことで、再び、計算を動かすというのが急増加関数です。無限だった数がいきなり3とかに降りてくると、しょぼくなった気がしますが、この「極限順序数」を基本列に下ろすというところが非常に強力で、実は、急増加関数の「n」が増大するごとに、この基本列も巨大になっていきます。しかし、基本列がいかに巨大でも、その基本列を持つ「極限順序数」には永遠に到達しないので、つまり、順序数は常に弱体化し、最終的に全てが0になって停止します。このとき、急増加関数の「n」は想像を絶する巨大な数になるという寸法です。


 私は「みくみく順序数」という名の表記で、これと同じ構造を作ろうと遊んでいます。以下に、解析されている範囲で、期待しうる順序数との対応を記しておきます。


 ・ω = (3) 

 ・ω^2 = (9)

 ・ω^3 = (27)

 ・ω^ω = (3,3)

 ・ω^ω^ω = (3,(3,3))

 ・ω^ω^ω^ω = (3,(3,(3,3)))

 ・ε₀ = (9,3) 

 ・ζ₀ = (3,3,3) 

 ・φ(ω,0) = (3,5,3) 

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