風を待つ頃

音澤 煙管

いつまでも風を受け……





風に吹かれてやってくる、

音も立てずにユラユラと。


過去の吐き捨てた言葉たち、

今は拾い掻き集め。


与える言葉己の言葉、

今が在るのはそれ全て。


交わした言葉もそれきりで、

受け止め信じて今ひとり。


誰のせいでもないけれど、

言葉を胸に誓いとなって。


今と過去の大掃除、

掻き集めた言の葉火を点けて、

尽くした時間が燃え尽きる。


燃え上がった時間は過ぎて、

灰色の虚しい想いは残り。


わかった事が一つある、

灰は必ず土へと還る。


だからそれまで肥やす時間、

タネを蒔いて発芽の時は。


また、

風を求めて元気に育つ、

ずっとずっとこれからずっと……


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

風を待つ頃 音澤 煙管 @vrymtl

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ